作成日:2019.07.03  /  最終更新日:2020.03.07

マーケティング担当者なら知っておきたい用語一覧

takai shyunsuke

takai shyunsuke

ネット広告会社で働いていると、たまに上からくるマーケティング担当に出くわすことがある。ただ彼らの性格上に問題があることは仕事上そこまで問題ではない。もっとも問題とされるのは、間違った知識に対して「私の知識が正しい」と考えている担当者である。ネットマーケティングは日に日にアップデートを重ねており、市場もまた常に変動している。そんな中、昔少し勉強した知識からアップデートせずに現代に「オーバーチュア」などの名前を出してくる訳である。

この問題を解決する方法は若く様々な媒体に対してアンテナを張っている優秀な人材を採用することである。だが、採用側はこれを見抜くことが中々難しい。なぜならマーケティングには常に正攻法はあっても正解はないからだ。優秀なマーケティング担当者の要素の中には年齢や経験などは、案外それほど重要ではない。なぜなら履歴書をいくらでも評価の良いように書くことは容易であるし採用側のリテラシーではそれを確かめる術を持ち合わせていないケースが多いからだ。

なので、ネット系で働く全ての人に対して最低限これぐらいは知っている必要があるマーケティング用語をまとめさせて頂いた。採用担当者は、これを参考にしすでにマーケティング担当者はこの中に一つでも知らない用語があれば素直に反省し速やかに学び直しを図ってほしい。

アドフラウド

アドフラウド (Ad Fraud)とは、botなどを使い無効な インプレッション やクリックを機械的に行い、 広告 費用に対する成約件数や 広告 効果などを不正に水増することを示す。この施策は基本的にメディアにて行われる手法だが、なぜこのようなことをするかと言うとimpでの課金形式の場合botなどで機械的に閲覧したことにするとその報酬がメディアに支払われるようになっているためである。また効果での不正は効果の良いメディアへは多く予算を割り振られる傾向があったりCPAやCPIといった成果型のものではCVがメディアの報酬となるためである。

具体的なものとして「ドメインスプーフィング」「Hidden Ads(隠し広告)」「Ad Injection(不正な広告挿入)」などがある。
詳しくはコチラから

参照元:アドフラウドの手法と解説

アルゴリズム

アルゴリズムとは、数学、コンピューティング、言語学、あるいは関連する分野において、問題を解くための手順を定式化した形で表現したものを指す。算法と訳されることもあり広義に捉えられることが多く場面場面でそれが表す意味が変わる。基本的にはエンジニア間での使われることが多いが、媒体ごとに広告配信のメカニズムが違いそれが特徴となるのでシステムの概要を知りたいときなどに使う場合がある。

アロケーション

アロケーションとは、「割り当て」「配分」と言う意味をもつ。ネット広告などで運用型のものでは予算を媒体ごとに割り振っているケースが多く例えばfacebook/30万、twitter/20万、GDN200万などといった感じである。基本的には月の予算上限が決まっておりその中で運用を行うのだが、各媒体によって予算の消化状況や効果状況が異なる。そのため効果の悪い媒体の予算を効果の良い媒体へ移動させるケースがある。この際に「アロケーションして増額する」などの使い方をする。「アロケ」と略する業界人もいたりする。

エビデンス

エビデンスとは、証拠・根拠、証言、形跡などを意味する。マーケティング担当と媒体の担当や代理店の窓口担当などがやり取りを行いお互いに齟齬がないことを確かめたりする際にメールなどでテキストとして証拠を残す。具体的には月の予算金額や施策の効果内容がメインである。最近では、チャットでもエビデンスとして採用している企業もあったりする。

グロス/ネット

グロス/ネットとは、簡単にいうと手数料を含めた金額か含めていない金額かということである。グロスは、手数料込みネットは手数料抜きを指す。ネット広告では、媒体を利用する際に掛かる手数料や代理店などに払う手数料などが存在する。

ネットで考える際のメリットとしては広告媒体での管理画面は利用金額をネットで表示する傾向にあるためネットで考えてもらうと運用側は考えやすく報告する際も余分な計算をしなくて済むので便利。他にも代理店との手数料も把握しやすい。デメリットとしては、予算を把握する際に手数料分の計算を常にマーケティング担当者が行わなけれいけない点にある。

グロスで考える際のメリットとしてはマーケティング担当者が手数料込みで予算を組めるので発注を出しやすい。他にも効果指標も手数料込みで出すので理解しやすく第三者へ報告する際もわかりやすい。デメリットとしては、常に手数料が乗っている金額しか見ることがないためその手数料がどれくらいの割合あるのかを知らないケースが起きたりする。

コミッション/マージン/フィー

基本的には、どれも手数料という意味で使われる。厳密に言うとコミッションは売買契約の仲介者に対して売上金額の○○%といった具合に設定されている口銭のことを
指し示す。

マージンは、利幅を意味しているつまり売値から仕入れ値を引いたものを意味する。だが、これも捉えようによっては手数料と捉えることもできる。

フィーは、単純に手数料の意味をもつ。ネット広告業界でも色々と使い分ける人がいるが圧倒的に多い表現としてはコミッションだと感じている。

コンバージョン

webマーケティングに置けるコンバージョンは成果のことを指す。例えば洋服を売っているECサイトのコンバージョンは購入などで設定することが多い。この購入でも新規購入なのか既存顧客の購入なのかでも変わってくる。他にもカードローンなどではweb申し込みや不動産であれば資料請求などある。CVと略されがち。

バジェット

予算や経費などの意味でよく使われる。正直、自分からはあまり使うことのない単語だがよく商談で先方が使ったりしているので覚えておかないと会話にずれを生じさせやすい単語だ。例えば「今回の施策ではどれぐらいのバジェットを用意するれば良いか見積書を作ってください」とか

フリークエンシー/リーセンシー

ウェブ広告においてのフリークエンシーは、ユーザが広告に接触した頻度のことを指します。つまり広告の表示回数を解釈しておくと簡単。リターゲティングなどの手法では1ユーザーに対して1日に同じ広告を表示させ続けるのはユーザビリティが悪いため表示回数を制限することもある。この制限の上限をフリークエンシーキャップなどと表現する。

リーセンシーは、Web広告と特定ユーザーの接触の間隔のことを指す。具体的な使用用途としてはリターゲティング広告の配信設計などに使われる言葉。この場合はサイトを離脱してからの期間のことを示しており基本的にはこのリーセンシーが短い期間が効果が良いケースが多い。

リプレイス

直訳は置き換えの意味となる。ネット広告では、リプレイスは代理店を切り替えることやネット広告媒体を切り替える時に使われる。代理店も媒体もクライアントの入れ替わりは結構激しいのでこのリプレイスはよく起きる。もちろん代理店や媒体はこのリプレイスが自社から他社へ行くと困り他社から自社へ行くことを狙っている。

ロジック

ロジックも意味が広く使われるが基本的には理論という意味が一番近い。ネット広告では媒体によって広告が表示されるまでの仕組みが違うので「配信ロジックってどうなってますか?」とか「御社の媒体は配信ロジックが強いんですか?」という質問をよくされる。もちろん配信ロジックには強弱なんていう指標は存在しないのでマーケティング担当者は解決したい課題を話した方がお互いのためだったりする。

内掛け/外掛け

内掛け/外掛けは、手数料の計算方法です。
内掛けは、原価(仕入価格)に対して希望する割合数字を掛け算する方式です。
原価×希望利益率=販売価格

例)100万の広告配信を代理店経由で実施するとき配信金額の20%を代理店の手数料とする時
100×1.2=120万
と計算されます。特徴としては、仕入価格から利益設定することができる点です。

外掛けは、外掛けは販売価格から利益を設定していく計算方法です。
原価÷(1-希望利益率)=販売価格

例)100万の広告配信を代理店経由で実施するとき売上金額の20%を粗利としたい時
100÷(1-0.2)=125万
外掛け価格設定のメリットは、利益額が即座にわかりやすいことにあります。
わかりやすく100万売上の外掛け3割計算してあれば粗利益は30万になります。

簡単にまとめると原価から粗利を考える計算が内掛け、売上から粗利を考える計算が外掛けとなります。

まとめ

本記事で伝えたいことをまとめると「マーケティング用語についてちょっとでも勉強して欲しい」ということです。非常に上からでの要望であり私がピックアップしたものが必須かと言われればそうではないかもしれません。ただこの用語を使わないにしても意味を理解していれば円滑に打ち合わせをできたり、採用であったり他部署とのコミュニケーションなどには少なからず役立ちはします。もっとインターネットのように人と人がオフラインでも繋がって相互に利益を産む社会にしていけたらなと思ったりしております。

takai shyunsuke

takai shyunsuke

執筆者

トピックス

執筆者一覧