タダヤサイとは?
「タダヤサイ」とは、その名のとおり、ユーザーがタダで野菜がもらえるWebサービスである。
勿論、タダで配っているだけなら赤字になってしまうため、きちんと収益のシステムがある。
タダヤサイは農家から売り物にならない規格外品を無料で提供してもらい、ほしい人を募集するのだ。そして、タダヤサイのサイト上では、タダではない野菜の販売もされている。つまり、サイト集客のための広告として、「タダで野菜をプレゼント」というキャンペーンを常時行っているのだ。
ターゲットユーザ層
・ユーザーに直接野菜を販売したい農家
・無料、あるいはお得に野菜を手に入れたいユーザー
タダヤサイの特徴・メリット
ユーザーは野菜がもらえる抽選に参加できる。
農家はそもそも売れなかった規格外品を広告に使って集客のフックにできる。
タダヤサイの費用・料金体系
では、タダヤサイの運営会社はどのようにして収入を得ているのか?
タダヤサイにはECモールとしての機能があり、農家がWebサービス(「タダヤサイト」と銘打たれている管理画面)に商品をアップして販売できる。
野菜が売れたときに、20%の販売手数料を運営会社に支払う。
また、タダヤサイの会員ユーザーに対して打てるメルマガを10万円の広告商品として販売している。
このメルマガは無料で野菜を提供すれば、代わりにタダで打つことができるのだ。
タダヤサイの利用の流れ
- Step 01野菜を販売したい農家が「生産者登録」を行う
- Step 02売りたい野菜の値段を決め、管理画面からサイトにアップする
- Step 03メルマガでサイト会員向けに紹介する
- Step 04注文が入れば野菜を発送する
タダヤサイの導入事例
実際にみかん1キロプレゼントに応募してみた。
かなり簡単な作りだが、主婦層が中心であろうユーザーとしても、農家としても、これくらいのUXがちょうど良い。文字も大きくて見やすい。
執筆者の所感
「プレゼントをフックに集客」とはマーケティングの定石である。しかし無料野菜をフックに有料野菜を販売するWebサービスとはユニークなものだと感じた。ユーザー、農家、そして廃棄するしかなかった野菜を救うことを通して社会も救う、三方よしだ。ユーザーと野菜を出品する農家をいかに増やすのかがビジネスの肝になるが、SEOに注力しているわけでも、アプリ化するわけでもなさそうである。しかし10年を越えて運営されており、毎週のように新しい野菜プレゼントキャンペーンが行われている。ヘビーユーザーと熱狂的な農家に支えられている素晴らしいWebサービスだと言えそうだ。
運営会社情報
会社 | 株式会社日本野菜 |
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代表 | 高橋栄治 |
設立年月 | 2011年1月 |