アリスプライムとは?
「アリスプライム」はスマホやPCから簡単にモノをレンタルしあえるWebサービスだ。使わないものを貸したり使ってみたいものを借りたりと、人気の高級家電からフィットネス機器まで、独自の保険システムで安心の取引ができる。
商品は美容、調理、生活家電やAV機器などだ。ラインナップは800種類にもなる。
アリスプライムに掲載されている商品には物損保険がついており、万一レンタル中に商品を壊してしまった場合でも、所定の手続きを行うことでユーザーに負担がかからないようになっている。
ターゲットユーザ層
・新しいモノ好きの方
・モノを持たないミニマリストの方
アリスプライムの特徴・メリット
貸主の「使用頻度の低いものを貸してお金にしたい」、借主の「物を簡単に借りて試したい、ちょっと贅沢品を使ってみたい」というニーズを叶える。
サブスクモデルだが、「初月無料で、アリスプライム自体を試せる」のがすごい。
アリスプライムの費用・料金体系
月額3,880円のサブスクとなっている。この料金は、「1ヶ月に同時に借りられる商品が1つ」の場合である。
追加で支払うことで、「増枠」して1ヶ月に同時に借りられる商品を増やせるようになっている。
2商品同時に借りると7,360円/月、3商品同時に借りると10,440円/月だ。

アリスプライムの利用の流れ
- Step 01使いたい商品を選ぶ
- Step 02指定日時に商品を受け取る
- Step 03届いた商品を使う
- Step 04送られてきた段ボールに商品を入れて返却する
アリスプライムの導入事例
以下のようなユーザーニーズに応えている。
家電製品を使ってみてから買うかどうか決めたい
気に入って使い続けたい家電は買い、使ったり使わなかったりするものは必要なときだけレンタルする。
アリスプライムのサブスクではこのような賢い家電利用ができるように。
美容家電をいろいろ使いたい
最新の美容家電が出たら使ってみたいというワガママが、アリスプライムでは叶うと評判だ。
美容家電は高価なので、いきなり買うのはハードルが高いが、買う前に試し放題である。
特定の時期や、特別なイベントのときだけ使うものを借りる
乳児期にしか使わないベビーカー、キャンプのときにしか使わないテントなど。
買うのも勿体ない。使わない時期に家にしまっておくと邪魔になる。そんなペインを解消する。
アリスプライムの評判/クチコミ
個人間の貸し借りにはトラブルがつきものではないか?と最初は思っていた。
たとえば個人間カーシェアがうまくいかなかったのはユーザー間トラブルが原因だと思われる。
メルカリでも「届いた商品が説明と違う」という悪いクチコミを、サービス拡大に伴い目にするようになっている。
アリスプライムの場合はどのように対策しているのだろうかと思い調べてみたところ、商品はすべて、運営会社のアリススタイルが貸主となっているのだ。個人からの出品は現在受け付けていない。
おそらく、メーカーからアリススタイル社が借りているのだが、メーカーにとってもメリットのあることなのかもしれない。
たとえば家電量販店に見本として並べるよりも、実際に自宅で使ってもらった方が最終的には売れるのであれば積極的に貸出しをするだろう。
現在は「借り手」のみだが、ユーザーからの評判は好調のようだ。
以前から脱毛に興味があって、でも脱毛サロンとか、脱毛機器を買うという選択はなかなか難しかったんですけど、 安価で借りれる なら試したいって思いましたね。
次に借りる商品が届いてから、先に借りていた商品を返すルールなので余白の期間が無く、借りていた商品を返すまでに1週間の余裕があるので、忙しい私にとっては大変に助かっています。
生活スタイルに合わせて商品を自由に交換できるのが魅力です。 また、レンタルできる商品が豊富 で、いろいろな商品を使ってみたいという好奇心が満たせるのが楽しいです。
自分1人で借りるものを選ぶんじゃなくて、家族にも見せて、一緒に選んで楽しんでいます。
テレビCMで機能的な家電を見ると試してみたくなるものの、簡単には購入できないので諦めていましたが、 アリスプライムなら気軽に借りて使うことができる。
参照元:同社サイト
執筆者の所感
アリスプライム以外にも、近年モノのシェアリングサービスは増えている。私の知っている類似サービスは、同じく様々な家電を取り揃えているのだが、そのサービスでは「カメラのレンタル」に絞ってSEOをかなりやっている印象だ。一方で、アリスプライム運営のアリススタイル社は「新しいモノとの付き合い方」という、一段階上の概念で展開しているように感じる。これは、かつてマイベストが「特定のジャンルのおすすめ」ではなく、「おすすめ」自体の巨大Webサイトとしての展開を目論んでサービスを設計し、現在の地位を築いたのを彷彿とさせる衝撃だ。
アリススタイル社はこれまでにも複数回の資金調達や大手との事業提携を行っており、急成長を遂げようとしている。
- 2021年に22億円調達
- 2023年に日本郵政キャピタルと資本提携
- 2023年に10億円調達
- 同年さらに阪急阪神から資金調達
- 2024年にソニーと資本業務提携
- 同年にインテージを引受先とした第三者割当増資による資金調達
代表の村本理恵子氏が、かつて大学で講義を行っていた。エイベックスの執行役員だった頃だ。講義では、モバイル環境のブロードバンド化に合わせてスタートした番組配信サービスについて、「低価格」で「ライトユーザー」を狙った戦略を打ち出し、コンテンツに出会う場所を提供することが重要なポイントであると言及した。スマホ向け定額制動画配信サービスの展開や配信コンテンツを活用したマルチメディアへの多面展開等を例にとり、音楽を伝える媒体を増やすため、スマホというプラットフォームの中にお客様との接点を作ることが事業の大きな柱であり、一つのコンテンツからビジネスを広げていくことが求められていると説明した。
これはなんと、今から16年前の2009年の話だ。
思うに、アリスプライムは村本氏の「コンテンツに出会う場所」=「商品との接点」、「一つのコンテンツからビジネスを広げていく」=「モノのシェアリングエコノミー」という当時からの考えが体現され、モノとデジタルが融合する現代社会で生まれるべくして生まれたWebサービスだ。
運営会社情報
会社 | 株式会社アリススタイル |
---|---|
代表 | 村本 理恵子 |
設立年月 | 2016年6月 |
会社URL | https://www.corporate.alice.style/ |