生活110番とは?
鍵交換、水回りの修理、ガラス交換、シロアリ駆除、エアコン工事といった日々の生活での困りごとを解決するサービス。140以上のジャンルがあり、4,100社以上の加盟店からピッタリの業者を探すことができる。
ハチ110番、ペット葬儀110番といったように○○110番をシリーズ化して、業績を伸ばし、2017年8月にマザーズへ上場した会社。自社で膨大な人数のコールセンターのスタッフを抱え、24時間365日対応することを強みとしている。
ターゲットユーザ層
・生活トラブルの解決方法がわからない人
・専門業者を自分で探す時間がない人
・お困りごとを誰に相談すればいいかわからない人
生活110番の特徴・メリット
すぐに対応してもらえる
24時間365日対応しているので、緊急性が高い相談でもすぐに対応してくれる。また加盟店が4,100社以上いるので、利用者の地域に対応できる業者が多く、すぐに現地調査や見積もりをしてもらえるメリットがある。
現地見積もり後でもキャンセルできる
現地で見積もりをしてもらう場合、契約前提だったりキャンセル費用がかかる場合があるが、一部加盟店の方針により費用が発生するものの、基本的にはキャンセルOKとしている。依頼前に他の方のクチコミや評判が見れるので、安心して依頼ができる。
ジャンルが多い
こういったマッチングサイトでは、リフォームに特化したサービス、工事に特化したサービスなど色々あるが、同社はあらゆるジャンルでの相談に対応しているため、とにかく間口が広く、何でも相談できる。
生活110番の費用・料金体系
生活110番のビジネスモデル
利用者側は無料、加盟店の業者側は1件成約するごとに手数料がかかる仕組み。手数料の額は公開されていないが、こういったマッチングサービスは契約金額の15%~20%が相場なので、生活110番も同じだと思われる。
後述するが決算資料を読み解くと、1件あたり0.5万円ほどの収益となっているようだ。運営側としては、案件を獲得すればするほど、売上に繋がるため、利用者側の集客に重きを置いている印象。
生活110番の利用の流れ
- Step 01業者を探す
ジャンルとエリアで検索すると、対応可能な加盟店が表示されるので、費用やクチコミを見て比較し、良さそうな業者を探す
- Step 02電話・メールで相談
業者が決まったら、電話またはメールフォームから問い合わせをする
- Step 03業者をご紹介
現場近くの業者をすぐに紹介してもらえる
執筆者の所感
同社の決算書で面白い内容が公開されていたので解説していく。決算書には四半期(2020年9月期2Q)での売上が83,000万となっており、成約案件数は15万件となっている。1件あたりは5,533円の売上となる。
生活110番では広告を一切打っておらず、SEO対策で流入(自然流入)しており、○○110番シリーズでは逆に広告がメインとなっている。生活110番では大量に記事を作成する、というコンテンツseo対策を行っており、投資回収期間は11ヶ月となっている。
1記事あたりの制作コストが0.5万円と仮定すると、11ヶ月目で1件契約していることになる。契約率が15%と仮定すると、11ヶ月目で6.5件の相談が発生し、1件契約している計算になる。
同社のビジネスモデルは、いかに案件を増やすか、いかに契約金額を増やすか、いかに契約率を上げるか、がキーとなる。案件を増やすのはSEO対策や広告でできるとして、契約金額を増やすのはなかなか難しい。そのため、いかに契約率を上げるのかが重要となる。
成果報酬型モデルあるあるだが、運営元はなるべく1件の案件が契約できるように、複数の業者を紹介したり、なるべく契約率が高い業者を優先的に紹介するフシがある。そのため恣意的に選ばれた業者から探すことになる。
本当に安くて品質が高い優良業者はこういったサービスに掲載しなくても集客できている場合があり、そもそも加盟店として登録していない場合が多い。
マッチングサービスは便利な反面、業者側に成果報酬費用の負担がかかるので見積もりに手数料分を上乗せするケースがある。また運営側はマッチングしたユーザ同士の責任を取らない。そんなデメリットがあることを知った上で、実際に使ってみるか検討すると良いだろう。
運営会社情報
会社 | シェアリングテクノロジー株式会社 |
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代表 | 森吉 寛裕 |
資本金 | 6億7,459万円 |
会社URL | https://www.sharing-tech.jp |