作成日:2025.02.08  /  最終更新日:2025.02.13

新幹線のチケットを家で受け取れる「とどきっぷ」

とどきっぷ

とどきっぷのお勧めポイント

RECOMEND POINT
  • 新幹線の「紙のチケット」を自宅で受け取れる
  • 会員登録不要で新幹線のチケットを購入できる
  • 購入した紙のチケットを家族や友人に送ることができる

とどきっぷとは?

新幹線予約サイト「とどきっぷ」は新幹線の乗車券・特急券の予約、郵送をあなたの代わりにやってくれるWebサービスである。

それだけでは何てことのないように聞こえるが、このWebサービスがユニークなのは「会員登録が不要」である点、そして「紙のチケットが自宅に届く」という点だ。

ターゲットユーザ層

・チケットをプレゼントしたい方
・デジタル機器の操作が不安なミドルシニアの方

とどきっぷの特徴・メリット

JR各社は2020年以降、全新幹線でのチケットレスサービス対応を進めており、特にJR東日本は2022年度中に新幹線利用の5割をチケットレス化する目標を掲げている。私も実際に利用したことがある。しかし、非常に使いにくいのだ。また、チケットレスではなく、「事前に予約してみどりの窓口で受け取る」タイプのサイトでさえも、何と煩わしいものなのだと感じた。

若い私でさえそう感じるのだから、やはりデジタル機器の操作に不安を感じるミドルシニアの利用者層や、贈答用として実物のチケットを必要とする需要は依然として存在している。

「とどきっぷ」は、オンラインで予約し、実物チケットが自宅に配送されるという、ハイブリットなサービスモデルであることが特徴だ。

このメリットは、まさに前述の不便さと煩わしさを解決してくれる。

まず、チケットの購入のために、窓口に並ばなくて良い。
正規の新幹線のチケットは、新幹線が止まる駅に行かないと買えない。それだけで事前に購入するハードルがあるのだが、Wedサービス上で注文できるようになっているので助かる。

そして受け取りが自宅でできるのだ。
予約ができても駅で受け取らないといけないという地味にストレスのかかっていたペインを解消してくれる設計になっている。

また紙のチケットであるので、プレゼントとして他者に届けるのにも便利だ。
会員登録不要であるので、プレゼント相手の住所に、Web完結で簡単に発送可能だ。

ちなみに会員登録することもできる。
会員登録すると、初回の送料が無料となるのでお得だ。

とどきっぷの費用・料金体系

とどきっぷの料金は、切符本体の料金+代行手数料事務手数料送料だ。

代行手数料は1,090円。おそらく注文が入ってから、運営スタッフが新幹線の切符を購入する。

事務手数料は790円。郵送に関する作業を代行する手数料というところか。

送料は一律660円

300円でメッセージカードも付けられる。

とどきっぷの料金
東京から京都行き新幹線のメッセージカード付き代金

窓口で買う場合よりも2,000円近くは高くなるので注意しよう。
筆者所感で妥当な料金ではある。

また何かにつけて割引キャンペーンをやっているため、一度サイトを覗いてみてほしい。

とどきっぷの利用の流れ

  • Step 01
    乗りたい新幹線を選ぶ

    1.乗りたい路線、乗車駅、降車駅を選択
    2.カレンダーから乗車予定日と希望時間帯を指定
    3.乗車人数を入力
    4.「検索」ボタンをクリック
    5.表示された運行予定から希望の新幹線を選択し、カートに追加

  • Step 02
    予約する

    6.カート内容を確認し、「購入手続きへ進む」をクリック
    7.お客様情報を入力(会員登録不要)
    8.必要に応じて、異なる送付先情報を入力

  • Step 03
    購入する

    希望の支払方法を選択(クレジットカードまたは銀行振込)し購入を確定。
    支払いを行う。

  • Step 04
    受け取る

    運営が入金確認後に、指定の住所へチケットを発送する。
    発送は3〜4営業日以内となり、受取時には対面でサインが必要だ。

とどきっぷの導入事例

家族や友人にチケットを送る=ギフト目的で利用されることが多いようだ。

執筆者の所感

チケット郵送サービス市場は、デジタル化とアナログニーズの両立という課題に直面している。JR東海ツアーズの事例では、個人向け店舗での旅行商品販売を終了しネット販売へ全面移行する一方で、紙のチケットがないことへの顧客の戸惑いも報告されている。「とどきっぷ」は、オンラインで予約し、実物チケットが自宅に配送されるという、ハイブリットなモデルであることで、このギャップに対するWebサービスならではの解決策となると感じている。

そもそも新幹線チケットのネット販売が普及しない理由のひとつには、受け取り場所の制限があることがあげられる。JR各社のチケット発券システムには、会社間での技術的な制約が存在するのだ。例えば、JR東海区間を含む予約は、JR北海道やJR西日本の北陸エリアの駅では受け取ることができない。各社のシステムが完全に統合されていないためだ。

そこで疑問に思うのは、「ではなぜチケット発券システムのある駅や運営会社から郵送するECが存在しないのか?」(JR自ら運営しないのか?)という点である。
おそらく新幹線切符が金券としての性質を持つものであり、所謂「転売ヤーの買い占め」リスクがあることから、窓口で本人が買うものとするのが基本的な考えなのであろう。

とどきっぷのような民間サービスが、公共セクターでのサービス不在を補完することで、社会全体でバランスの取れたサービス提供が実現されていると捉えられる。面白い事例なのかもしれない。

運営会社情報

会社ファストライン合同会社
代表楊波
資本金600万円
会社URLhttps://todokippu.com/menu/indication
とある起業家

とある起業家

株式会社MEKABUの代表 面白いサービスで起業し、世界を変えようとしている若者(若くはない)。インターネットとリアルの両方の事業運営の知見を元に、本当に困っている人の役に立つ事業を作りたい。

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