作成日:2025.07.04  /  最終更新日:2025.07.06

“花のサブスク”その名も「花の定期便」

花の定期便

花の定期便のお勧めポイント

RECOMEND POINT
  • 玄関先まで毎回違ったお花を定期配送
  • コース別の定額かつ送料無料(商品代金に含む)
  • 花店の在庫からではなく、新鮮な花を仕入れて直送

花の定期便とは?

1972年に創業し、日本初“花の定期便”ブランドとしてスタートしたのが、その名のとおり「花の定期便」だ。

全国対応しており、毎週または隔週、ご自宅に宅配便で花が届く。

ところで、今回「花の定期便」について調査するにあたり、そもそも花の購入に関してユーザーはどのような課題やニーズを抱えているのかを調べてみた。以下にまとめる。

花の選び方がわからない

「花を購入したいがためらいを感じた」経験をした人は多いようだ。理由としては、花の種類をよく知らないからだ。「購入したい」とは思うわけなので、自分で選ぶことのハードルこそ高いものの、花のある生活への憧れという潜在的ニーズはあるのだ。

気軽に花に触れる経験ができない

前提として、花(花き)は価格が高いと感じる人が多い。そしてすぐ枯れてしまうのである。低価格の花を数本からでも気軽に購入できると、花との接点を持ちやすくなる。金額が明確だと選びやすくなり、価格統一のサービスにはニーズがあるのだ。

ほしい花がいつも手に入るとはかぎらない

季節や天候によってその日の出荷状況が不安定となる花(花き)の特性上、在庫を抱えて注文された商品を提供するという運用は非常に難しい。そのため事前にユーザーからの予約を取ってから花を入荷するか、ユーザーに提供する花を花店側で選ぶサービスの方が、両者にとって長くサービスが継続され、利用される上では望ましいのだ。

 

こういった花に関する業界事情を踏まえたうえで、どのような解決策をビジネスで提示しているのかをこれから解説する。

ターゲットユーザ層

・定額で家に新鮮な花を飾りたい人
・これから花について詳しくなりたい人

花の定期便の特徴・メリット

花材名・花ことば・生け方の手引書が、花と一緒に毎回届く。
花を趣味にするのはなかなか敷居が高く感じるかもしれないが、未経験者でも届いたその日から楽しめるのだ。

自宅にいながら教室に通っているように、お花の知識を深めることができるのがメリットである。

花の定期便の費用・料金体系

最も安価なスターターコースでは、送料込みの1回2,750円。1回で約7~10本の花が届く

周期を毎週または隔週で選択可能。

スタンダードコース、プレミアムコースと上のコースでは花の本数が増える。
また、ドライフラワーやブーケのコースも用意されている。

以下表にプランごとの価格や内容をまとめた。

コース料金内容
スターターコース2,750円花7~10本
スタンダードコース3,850円花15~20本
プレミアムコース6,050円花25~30本
ドライフラワーMコース6,600円25cm×45cmサイズ
ドライフラワーLコース11,000円27cm×60cmサイズ
ブーケSコース4,840円20~25cm×30~35cmサイズ
ブーケMコース6,270円25~35cm×35~40cmサイズ
ブーケLコース9,900円40~50cm×40~50cmサイズ

たとえば、スターターコースで、配送周期を毎週にした場合の月のお支払いは、2,750円/週×4回=10,280円となる。

月額のサブスクと考えると少々高く感じるが、お花教室の月謝と考えると相場である。
また定額だが「月額固定」ではなく、「1回ごとの料金が定額」である点もポイントである。

これは花の価格は毎日変動するものであり、たとえば町の花屋さんは卸売市場でせりに出たときに初めて花の仕入れ価格を知るのだ。つまり、1回毎の料金が定額であることには、しっかりと採算が取れるように花の調達をコントロールできるという運営者目線と、予算内で確実に1度に必要な分のお花が手に入るというユーザー目線での、両方にとってのメリットがある。

ちなみに、他の自宅配送サブスクサービスの価格や配送周期、届く花に関する商品設計は以下となっている。

サービス名配送周期料金内容
ピュアフラワー月2回月額1,980円花8~10本
Bloomee LIFE毎週または隔週1回800円+送料花4本以上
ma fleur(マ・フルール)月1回月額1,980円+送料花8~10本
LIFULL FLOWER月1回1回2,178円内容は変動

花の定期便の利用の流れ

  • Step 01
    プランを選ぶ

  • Step 02
    必要事項を入力

    お名前・お届け先・お支払い 方法などを記入

  • Step 03
    お花のお届けを待つ

    確定したお届け開始日(週) の連絡を待ち、後は決まった曜日にお花が届くようになる

花の定期便の評判/クチコミ

いつもお花を玄関に飾っています。毎週、自分で選ばないでお花が届くのが魅力です。

花が好きなので、咲かせ方や生け方を考えることで日々がとても充実しています。また、茎が長いままで届くので、切り戻して長く楽しんでいます!

色々な花が届くので、勉強になります。また生け方の手引書がついているので助かります。

目新しさばかりではなく、旬の花を大切にした組み合わせは、安定感があって良いです。

お花は生物なので、何かあった時でもすぐに対応してくれるのが嬉しいです。

参照元:同社サイト

執筆者の所感

「花の定期便」を運営する株式会社日本総合園芸は奈良県の会社である。花のサブスクは東京のITベンチャー・スタートアップの参入が増えているが、こういった地場の渋い会社にはぜひ頑張ってほしい。WebサービスのUXは当然IT企業が作ったプロダクトの方が洗練されているが、実際に届くお花は職人技が反映されるはず。カジュアルにお花を注文して楽しめる昨今の流行りのサービスとは一味違った体験ができるはずだ。

花のサブスクを運営するには、ユーザーがサービス利用を申込むためのプラットフォーム設計、花をユーザーに供給する加盟店の募集、加盟店が花を仕入れる花農家のネットワーク構築など、ただ花を仕入れて売れば良いという話ではなく緻密な計画が必要なのだ。

定期配送のサブスクと言えば今流行りのビジネスモデルだ。ところが花のサブスクとなると、同じ定期配送でもユーザーに届く商品は生き物なのだ。これは非常に奥が深い。

運営会社情報

会社 株式会社日本総合園芸
代表中村 太郎
資本金2100万円
設立年月1972年9月
会社URLhttps://nihon-sogo-engei.co.jp/
とある起業家

とある起業家

株式会社MEKABUの代表 面白いサービスで起業し、世界を変えようとしている若者(若くはない)。インターネットとリアルの両方の事業運営の知見を元に、本当に困っている人の役に立つ事業を作りたい。

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