作成日:2019.02.28  /  最終更新日:2020.04.04

数千件の営業リストが30秒で作成できる「Baseconnect」

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Baseconnectのお勧めポイント

RECOMEND POINT
  • 数千件の営業リスト作成が30秒で可能
  • 導入企業数8,000社突破
  • 高度でピンポイントの絞り込み可能

Baseconnectとは?

法人企業のリストをクラウド型で提供するサービス。リストは未上場企業を中心としており、連絡先以外の情報を誰でも閲覧することができるようになっており、メールアドレス・電話番号・FAX番号などの連絡先を閲覧する場合に有料となる仕組み。

DM送付、FAX送信、メールなど、法人営業に際して必要な企業リストの収集の手間を大幅に削減することができる。

様々な検索軸でセグメントできる

企業情報を業界、地域、売上高、従業員数、資本金、代表の年齢や出身大学などで企業をセグメントすることができる。絞込み項目が非常に多く用意されており、絞り込む前に何件ヒットするか予め表示されているので、使い勝手が非常に良いインターフェイスとなっている。

詳細な企業情報を閲覧できる

企業一覧から社名をクリックすると、企業の詳細情報を閲覧することができる。これらの情報は全て無料で閲覧でき、連絡先を閲覧しようとする際に費用が発生する仕組み。

以下のような情報がDB化されているので、様々な条件で絞り込むことができる。ただ企業によっては極端に情報量が少ない場合もあり、全ての企業がこれらの情報が入っているとは限らない。

企業概要企業名、企業名(英語名)、一言解説、企業概要説明(約200文字)、会社サイトURL
基本情報設立年月、従業員数、資本金、事業所数、店舗数、工場数、上場日、上場市場(or 未上場)、株主構成
人物データ代表者名、代表者年齢、代表者出身大学、役員プロフィール
分類情報メイン業界(約35種類)・サブ業界(約400種類)、事業内容キーワードタグ、業態(BtoB / BtoC)、業績データ
業績データ売上高、売上高増加率、従業員増加率、事業別収益
連絡先情報本社住所、代表電話番号、FAX番号、代表メールアドレス、採用メールアドレス等、お問い合わせページURL
その他株主データ、平均勤続年数、平均年収、決算月、法人番号、証券番号

Baseconnectの特徴・メリット

営業リストの作成

リスト作成のために検索エンジン上でホームページを調べ、Excelでリスト化するという企業が多いと思われるが、このサービスではテレアポリスト・DM送付先リスト・メールリストなど、あらゆる営業のための企業リストを1クリックで作成できる。また営業の進捗状態や契約ステータスを管理画面上で管理できる。

企業情報収集・資料作成

テレアポ・訪問前の企業を事前に調査するために活用できる。ただ情報量としては実際にその会社のホームページを見た方が詳細に乗っているため、そこまで役には立たないかもしれない。(例えば沿革とかの情報は乗っていない)

市場調査や提携先開拓

大手企業であれば、業界での影響力や資本状況が掲載されているため、市場調査や提携先、M&Aなどで活用できる。

使えば使うほど賢くなる

成約済み企業を登録することにより、各企業のマッチ度が表示されるようになる。成約済み企業の特徴に近い企業はマッチ度が高くなる仕組みで、成約率の高い企業に絞ってアプローチすることできる。

Baseconnectの費用・料金体系

参照元:baseconnect

料金体系は月額課金 + 従量課金という形式になっており、月間情報取得可能上限数、一件あたりの価格、メンバー数がプランによって変動する仕組み。

フリーミアム形式で、無料プランでも月間50件の情報取得ができるため、まずは実際に使ってみてから導入の可否を決めることができるため、非常にユーザに優しい導線になっている。

資金調達状況

  • 2017年12月20日総額1億円(資金調達)

    ジェネシア・ベンチャーズ、みずほキャピタル、京都市スタートアップ支援ファンド、ユーザーローカル代表取締役の伊藤将雄氏、YJキャピタル、EastVenturesなど

  • 2018年2月27日総額4000万円(第三者割当増資)

    「NewsPicks」や「SPEEDA」を運営する株式会社ユーザベースと資本業務提携

  • 2018年11月16日総額4.3億円(資金調達&第三者割当増資)

    East Ventures、YJキャピタル、みずほキャピタル、みずほ銀行、キャナルベンチャーズ、ジェネシア・ベンチャーズ、株式会社ユーザベース、京都銀行、京銀リース・キャピタル、池田泉州キャピタル、池田泉州銀行

参照元:STARTUP DB

執筆者の所感

SEO対策が成功している

従来、法人のリスト系サービスというのは、管理画面にログインすれば閲覧できるものがほとんどで、検索エンジン上に公開しているサービスはない状態だった。

しかし「Baseconnect」は登録せずに法人企業のリストを探すことができ、連絡先は閲覧できないようになっているが、企業情報を検索エンジン上に公開している。

同社の法人リストは記事執筆時点で613,335件あり、「site:https://baseconnect.in/」でインデックス数を調べた所、約542,000件もヒットした。(同社は別サービスをサブドメイン形式で運用しているので、別サービスのインデックス数も含まれる)

シミラーウェブの数値は結構な誤差があったりするが、直近3ヵ月を平均すると月間100万UUもあり、流入ワードを見ていても、企業名単体で流入している。

上場企業クラスの企業名での上位は難しいと思われるが、中小企業の企業名は比較的上位を狙うことができる。というのもGoogleは検索結果の多様性を重視しているため、同一ドメインを複数上位にしない傾向があるためだ。

実際に企業名単体で検索すると、求人・転職系のサービスが上位に表示されることが多く、自社のコーポレートサイトは多くとも最大2つ程度となっている。この企業名という検索クエリは非常に狙い目で、1ページ目の上位を獲得することができれば、莫大なアクセスを稼ぐことができる。

非上場企業でも財務状況が掲載されている

非上場企業で有名な「ロッテ」「明治安田生命」などの企業情報を調査したが、売上高推移・増加率などの財務状況が掲載されていた。

上場企業の有価証券報告書が見れる金融庁が運営する「EDINET」、上場企業と一部の非上場企業の決算書が見れる「日経テレコン」などを活用すれば、そういった財務状況を把握することができるが、同社は企業の財務状況や市場データがわかる「SPEEDA」を提供する株式会社ユーザベースと資本提携しているため、そういったデータは自社で収集せずに、作成していると考えられる。

ちなみに非上場企業の財務状況は官報などに掲載される決算公告を見れば把握できるが、株式会社に義務付けられているものの、公告(掲載)している企業は数%と言われているので、上場していない企業の決算書はほとんどの見ることはできず、同社のサービスも有名企業のみとなっている。

東京商工リサーチ、帝国データバンクとの違い

法人企業のデータベースというと、東京商工リサーチや帝国データバンクを思い浮かべる方も多いのではないだろうか。

しかし、それらの会社は法人企業のリストを一般に公開しておらず、信用調査を目的としているので方向性は異なる。(本当にお金を支払ってくれるのか、反社ではないか、ということを東京商工リサーチや帝国データバンクを使って調査をする仕組み)

ただ「Baseconnect」がこういった与信調査目的で活用できるようなデータを提供できれば、東京商工リサーチや帝国データバンクといった大企業と競合していくことになる。

SPEEDAとの違い

「SPEEDA」は世界中の企業情報、業界レポート、市場データ、ニュース、統計、M&Aなどを網羅したプラットフォーム。

同社のサービスは、最近でこそ中小企業にも使われるようになっている印象だが、主に証券会社や投資銀行向けのサービスで、法人企業のリストを収集目的で使うようなサービスではない。

方向性としてはバッティングする可能性があるものの、株式会社ユーザベースとは資本提携をしている状態。恐らく双方のリストを活用し合うために、こういった提携に至ったと考えられる。

全体の所感

法人企業のリストを提供するサービスは昔からいくつかあったものの、SaaS型(ASP型)も既に存在している。

一番の違いは法人企業の詳細な情報をまとめ、その法人リストを検索エンジン上に公開しているところだ。

競合の法人リストは、メールやテレアポに必要な最低限の情報(社名、代表者名、連絡先、HPのURLなど)しか掲載されていない場合が多く、それらのリストの連絡先を隠して検索エンジンにインデックスさせたとしても、全く上位には上がらないだろう。

「Baseconnect」はその会社の特徴をHPからコピペせずに、自社で要約して記載しているため、低品質なコンテンツとして見なされるリスクが減る。また大量の企業一覧ページ(業界の一覧や地域の一覧)が存在しているが、全て2ページ目をnoindexにすることにより、クローラーの負担を減らしている。

全国の企業を網羅し、会社名で上位を獲得できれば莫大なアクセスを稼げるだけでなく、「都道府県名 業界名」で上位を狙える可能性もあるため、今後のアクセス数がどれくらい伸びるか、非常に気になるところ。

運営会社情報

会社Baseconnect株式会社
代表國重 侑輝
資本金2億8000万円
設立年月2017年1月
会社URLhttp://company.baseconnect.in/
MORII RYOJI

MORII RYOJI

士業に特化したホームページ制作会社オルトベースの代表。24歳の頃に何か面白いWebサービスを開発するため、自分自身の忘備録としてスタートアップのビジネスモデルをまとめ始めたのが「WebFolio」で今年で5年目。何かあれば気軽にFacebookから連絡してください。

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