作成日:2025.03.14  /  最終更新日:2025.03.18

地域課題を副業・兼業で解決する「Otanomi(オタノミ)」

オタノミ

Otanomiのお勧めポイント

RECOMEND POINT
  • 都市部のユーザーは地域の「課題」がわかる
  • 都市部のユーザーが地域に向け「提案」できる
  • 都市部のユーザーが地方企業や自治体と接点を持てる

Otanomiとは?

Otanomi(オタノミ)とは、地方の中小企業や自治体の課題と、副業したい人をマッチングさせるWebサービスである。

IT系と非IT系の副業案件が半々くらいあり、こういったサービスでは珍しいことにエンジニアじゃなくても参加できるものばかりだ。その理由については後述するが、「抽象度が高い状態の課題を掲載する」というサービスの仕組みによるものだ。

Otanomiに掲載されている副業
Wantedlyっぽい副業募集のUIだ

ターゲットユーザ層

・地域貢献につながる副業をしたい人
・都市部の人材と接点を持ちたい地方企業や自治体

Otanomiの特徴・メリット

ユーザー目線での特徴

抽象度の高い状態で「プロジェクト」化されているので、提案の余地がある。具体化されているとユーザーは当てはまるスキルがないとなかなか応募し辛いが、Otanomiの場合は自分ができる範囲での関わり方で副業できる可能性がある。

地方企業や自治体目線での特徴

誰に、どう依頼すればいいのか分からない状態でも、悩んでいる「課題」そのものを「プロジェクト」として掲載可能。そこから提案を受けて具体について考えることができる。

地方企業はスキルよりも人柄を重視するとはよく言われるところだが、他の副業マッチングサービスだとかなり具体的なスキル要件があったりする。たとえば「Hipro Direct」は具体的なジョブ化を強みにしている。

しかし、必要スキルが具体化されると、本業で上位レイヤーで活躍している人(そもそも副業すべきかという観点も..?)、あるいは本業でも近いことをしている人(副業でも同じことをやるとスキルの広がりにはつながらないのかも..?)しか副業が難しいとも言える。

そういった点から、Otanomiの提供する「副業したい人が提案する」という仕組みにはメリットがあるように思える。

他のプラットフォームであればやってほしいことを発注者側が考えるが、Otanomiの場合はこのようにユーザーが考えるのだ。それゆえ、発注者側も思わぬ気付きがあったり、ユーザー側も本当にやりたいことをぶつけられたりする機会創出になるのだ。

Otanomiのイメージ
Otanomiのピッチ資料

このように筆者は色々なサービスを研究しているのだが、「サービスを使う側」はどれを使ったらいいのかわからない。

情報が多く、実際に新しいサービスに触れる機会の多い都市部で暮らしていてもそうなのだから、地方ではなおさらではないだろうか。
筆者はできるだけ、既にあるサービスを使いながら、地方の企業や自治体の皆さんの力になりたいと思っている。

Otanomiの費用・料金体系

ユーザー利用は勿論無料
【PR】地方副業したい方はここから登録

企業や自治体は掲載無料。
はじめて課金が発生するのは応募者とメッセージでやり取りしたときである。

業務委託として採用したときも成果報酬は発生しない。
募集の時点で、Webマーケティングのように様々なテストができる。

ユーザーが興味を持つようなプロジェクトを作れるかどうか
あるいは、

腕の立つプロ人材が返信したくなるようなメッセージが作れるかどうか

こういった点が、企業や自治体目線での運用の鍵である。

当メディア「WebFolio」は「Otanomi」とパートナー提携している。
筆者は地方の課題を、場所にとらわれずに使えるWebサービスの力や、外部人材の力を組み合わせ、解決するためのサポートをするつもりだ。

もし興味のある地方の自治体や企業のご担当者様がいらっしゃれば、以下から問い合せてほしい。

困っていることそのものを「面白いプロジェクト」に仕上げ、
困りごとそのものを資産として使うことで「人手不足の解消」や「まちの魅力発信」を行う取り組みに、筆者も一緒に挑戦させてほしい!

Otanomiの利用の流れ

  • Step 01

    報酬の記載がない分、本当に抱えている課題がよくわかる。登録して詳細を確認するだけでも勉強になる。

  • Step 02
    プロジェクトを探す

    「プロジェクト」とは、地方企業や自治体の「課題」を掲載しているものである。

  • Step 03
    プロジェクトに応募する

    「課題」に対して提案を行い、応募する。

  • Step 04
    地方企業や自治体が返信する

    応募内容に興味を持った場合には、メッセージが届く。ただし企業や自治体は返信すると課金が発生する。1回の応募でユーザーはしっかりと考えて作文し、企業や自治体もよく読んで返信するか否か判断するのではないだろうか。

  • Step 05
    ユーザーのマイページに「トークルーム」が表示される

    ユーザーからは何度でもメッセージを送れるため、企業や自治体がクローズするまでは追加提案が可能。

Otanomiの導入事例

さつまいものマーケティングを手伝ってほしい

ゲストハウスの採用を手伝ってほしい

カフェの事業企画を手伝ってほしい

町工場の営業資料を作ってほしい

など、まさに地元感溢れるプロジェクトが多数。

茨城県結城市では、イベント開催から拠点づくりへと至った大型プロジェクトの事例もあり。
この事例が面白かったので引用する。

マルシェをやれば上手くいく、というわけではない

茨城県結城市では、人口減少や跡継ぎ不足の問題から、かつて栄えた見世蔵や酒蔵の並ぶ商店街も、シャッター街となりつつあった。

普段はシャッターが閉まっている店舗を、その日限りでオープンする店へと作り上げていくイベントや音楽フェスイベント、シェアスペース、チャレンジキッチンを中心とした施設の設営など様々な取り組みに挑戦したのだが..。

「結城、すごくいいですね!」と言ってくださる出展者も具体的に空き家への出店を考える段階になると、物件オーナーさんとの調整が上手くいかず、結局別の街へ店を構えることになってしまうケースが多かったですね。https://nokurashi.com/town/18091

そこから、これまではイベントを継続することで街の内外に関係性を作ってきたが、自分たちが街の中に場所を作り、人と街をつなぐハブのような役割を果たす必要があるなと考えたのだった。
こうして、移住相談窓口として機能するシェアスペースyukinowaが結城市に立ち上がったのだった。

実際、フルリモートワークの副業でなかなかここまでのコミットになることは難しいだろう。
しかしきっかけは何であれ、そのまちに興味を持つフックになることが大事である。
以前紹介した「SMOUT」のサービス思想同様に、地域貢献にうっすらとした興味を持っている人は多いはずだ。

いきなり移住し拠点を立ち上げるのはハードルが高いが、最初はフルリモートで小さくとも副業で関わることには大きな可能性がある。

副業から正社員になった事例インタビューを紹介する。

また地方移住に関して、観光以外の接点からでも、思わず決めてしまうことはある。
実は筆者自身がそうなのだ。またレポートするつもりだ。乞うご期待。

Otanomiの評判/クチコミ

プロフェッショナル人材ほど、地方課題への関心が高いことがよくわかる。
本業の転職活動だったら絶対に出会えない人と出会えると評判である。
地方企業や自治体、ユーザーともに、まずはサービスを通じて接点を持つことが大事だ。

最初はとりあえずSNSの情報発信で人材不足を打開しようと考えていたが、 進めていくにあたり、どういったことがしたいのかを問われたことで、プロジェクトの目的が明確になっていきました。(地方企業)

実際にプロジェクトを始めると「こういうのを待ってた」と、いう声をいただき、楽しくやることが一番だと感じた。(ユーザー)

僕たちが街の中に場所を作り、人と街をつなぐハブのような役割を果たす必要があるなと考え、自ら企画してやりがいのある仕事ができました。(ユーザー)

自分にとっては小さな貢献でも、受け入れてくれる側の方々からは非常に大きな感謝を頂くことが多いです。(ユーザー)

事業や地域にかける想いもあわせて求人要項に掲載可能であり、内容に共感した副業人材とのマッチングが期待できる(地方企業)

参照元:同社のnote

執筆者の所感

Otanomiは代表の三牧氏の原体験から生まれたサービスである。三牧氏は地方創生に興味を持ち、リアルを知るために副業をしてみようと思い探していた。
そのときに、ITやクリエイティブに関する地方副業はたくさんある一方、マーケティングや営業といったビジネス系の案件が非常に少ないことに気がついた。
ITやクリエイティブの「開発」「制作」といった仕事は、そもそも何らかの目的に対する「手段」の方である。
「目的」を鑑みたときに、たとえば最初から開発をしたいと思っている人はいないはずだ。

副業サイトに掲載されるような案件は、案件化する発注者側にも一定のリテラシーがないと生み出せないのだ。
そのため、どうしたらいいのかわからないほど困っている発注者は募集もできないというペインを抱えている。

一方で、案件化できた副業求人には応募が殺到し、副業(余暇時間にも仕事をしようと考えるような)意欲のある人の多くは機会を得られない。

「マーケティングや営業といったビジネス系の案件が非常に少ない」ことの背景には、そんな本当に困っている人々がいるのではないだろうか。

従来のように企業が人を探すのではなく、支援者が課題を探すサイトとしてリリースされたOtanomiの今後に注目だ。

また筆者は、上記のような意欲ある副業人材とお困りごとをマッチングさせるための作戦会議を開催中だ。
困っているまちの人も、くすぶっている都会の人も、ぜひ以下よりお問い合わせください。

運営会社情報

会社株式会社シンカゼ
代表三牧 航
資本金5,000,000円
会社URLhttps://shinkaze.jp/
とある起業家

とある起業家

株式会社MEKABUの代表 面白いサービスで起業し、世界を変えようとしている若者(若くはない)。インターネットとリアルの両方の事業運営の知見を元に、本当に困っている人の役に立つ事業を作りたい。

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