AIアナリストとは?
「AIアナリスト」は、人工知能がWebサイトの大量データを自動分析し、改善提案まで行ってくれるサービス。設定はログインしてGoogle Analyticsを連携するだけ。
具体的な分析方法として、サイトの目標数値(CV)に影響を与えている要素を発見し、流入元・入口ページ・経由ページなど全てチェックした上で、どのような条件下でCVが高くなるのか低くなるのかを明らかにしてくれる。
ターゲットユーザ層
アクセス解析ツールを導入していても、分析・解析の仕方がわからない方。無料プランがあり、導入はGoogle Analyticsと連携するだけなので、小規模事業者でも気軽に試すことができる。
AIアナリストの費用・料金体系
無料プランでは「人工知能の提案一覧」と「プロのアドバイス」の2つを確認することができるが、人工知能が提案した詳細な根拠データなどは見ることができない。有料プランはサイトのアクセス数によって若干異なるが基本的には月額4万円とのこと。
どの程度のアクセスがあると、どのくらい月額料金があがるかは別途問合せる必要があるとのこと。このサービスを提供する企業はWebサイトのコンサルがメインということもあり、「AIアナリスト」自体で売上を図りつつ、企業とのコンサル契約を増やすことも視野に入れていると考えられる。
執筆者の所感
昨今流行りのAI(人工知能)を使った、アクセス解析サービス。
人工知能と聞くと凄いモノのように聞こえるが、シンプルに仕組みを解説すると、元データとデータからの解析結果の答えを大量に用意しておき、コンピュータはそれらのデータと答えから何らかのパターンを見つけ出し、新しいデータに対して「パターンに基づく答え」を返す、という仕組みだ。その答えの正誤を評価しデータを溜め続けることにより、正解確率が上がるため、人工知能系のサービスは使えば使うほど賢くなると言われている。(これら一連の流れを機械学習と呼ぶ)
ロジック自体はPHPで実装できるようなものなので、興味がある人は「ニューラルネットワークを理解するためにPHPで実装してみる」の記事に詳細に仕組みが書かれているので参考に。
「AIアナリスト」は2015年4月にリリースされ、同年6月にジャフコから約3億円もの資金調達に成功している。アクセス解析というのは、「分析・仮説・実行・検証」をしてCVRを改善することが主な目的だが、この「分析・仮説」を担ってくれるサービス。
GoogleAnalyticsをある程度使いこなせると自負する私が使ってみて感じたのが、人工知能の解析結果を信じるか信じないかは置いておき、セカンドオピニオンとして役に立つということだ。どうしても仮説というのは、根拠が具体的な数値として明確化になっていなかったり、経験則から仮説を組み立ててしまいがちだが、第三者意見として人工知能が提案をくれるのは気持ちの面的に助かる部分が大きかった。
人工知能は大量のデータからベストな選択肢を選択してくれることから、コンシェルジュ的な、各ユーザにパーソナライズしたサービスと相性が良い。最適なコーディネートを提案する「SENSY」や、お勧めのリノベーションを提案する「Renosy」、最適な資産運用を提案する「THEO」など、どのサービスも今非常に注目を集めている。今後どういった人工知能を使ったサービスがローンチされるか楽しみにしたいところ。
運営会社情報
会社 | 株式会社WACUL |
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代表 | 大津 裕史 |
資本金 | 1億6,800万円 |
設立年月 | 2010年9月 |