作成日:2019.05.20  /  最終更新日:2020.03.07

クラウドファンディングで出版に挑む、今話題の東大生をインタビュー

今回インタビューに至った経緯

いきなりですが、あなたは何のために働きますか?お金か、地位か、やりがいか、それとも責任なのかこの答えは人の数だけ存在しても良いと思う。ただ、今の私には明確な答えを持っていない。

社会に出て働いてみると満員電車に揺られ広告を運用しその結果をクライアントへ報告するなどの行為を毎日繰り返していると「はて?私は何のために働いているのだろうか?」という疑問がどこからともなく湧き上がってくる。

続いて「これは私がやりたいことなのだろうか?」や「この業務の先に何があるのだろうか」などの疑問が出てくる。こうなれば疑問の連鎖が止め処なく続き最終的には「私とは?」へ着地する。これを俗世間的に「自分を見失っている状態」である。

私が、このような状態になって行なったのは人の知に触れることだった。ありとあらゆる本を読みその様々な考え方を取り入れその中で自分がどのような考えを持ち、どのようなことに興味が湧くのかを調べてるようになった。いわゆる自己分析というやつだ。

そんな時、twitterで清原さん(@Takashi0Zo)を見つけた。

きっかけは「幻冬舎」の箕輪さんと「CAMPFIRE」の家入さんが立ち上げた出版のためのクラウドファンディングプラットフォームを作るEXODUS(エクソダス)を使って出版を目指すという投稿を見つけたことからだ。

この投稿に魅力を感じた理由は主に3つある。

・箕輪さんが編集した本は毎回面白い。そんな彼が作ったサービスから生まれる本がつまらないわけがないという期待
・「ブランド人になれ」で有名な田端さんが運営するサロン田端大学で最年少MVPを取っていたという実績
・同年代が自分の関心が高い「働く」をテーマについて書いていたから

最近では、働き方改革により副業、フリーランスなどの「どのように働くか」ばかりがフォーカスされるようになっているがそもそも論である「何のために働くのか?」という本質的な目的を追い求めたい私に取って清原さんが提唱する「経営者ヅラ労働者」というワードは、とても新鮮で彼がどのような視点でどのような考えを持ちどのような本を出すのかが気になりインタビューをお願いすることとなった。

EXODUSとは

上記で少しだけ説明したが、改めて説明すると「メモの魔力」や「お金2.0」、「多動力」などの連続でヒットで作品を出している幻冬舎とGMOペパボを創業しジャスダックにて上場、のちに同社を退職し現在はクラウドファンディングサービスのリーディングカンパニーである株式会社CAMPFIREのCEOである家入一真氏とが共同出資して設立された会社がEXODUSである。

具体的な事業内容は、一般のユーザーなどに向けて本を出版するプログラムを行なっている。ユーザーから企画を持ち込んで貰い、企画を選考にかける。その中で有望なものに対してCAMPFIREの持つクラウドファンディングのノウハウを用いてオープンに資金を集める。その後、支援金額が目標に到達したら幻冬舎の企画力や編集力、宣伝力が用いられ実際に本の出版が行われ支援者に本が提供されるという構図となっている。

参照元:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000196.000019299.html

今回の企画では、およそ300名以上の応募から10名に絞られその10名が1名づつクラウドファンディングが公開されていく流れとなっている。もう既に1人目であるakippa株式会社代表取締役CEOの金谷氏が2019年5月13日(月)午後2時に公開されており、およそ12時間で1,000部販売を超え目標を達成したことで話題となった。

そして、このプロジェクトの2人目となるのが今回インタビューをさせて頂いた清原さんとである。

清原さんの経歴

  • 東京大学経済学部へ入学
  • オンラインサロン田端大学へ参加
  • 渋谷のマクドナルド
  • 銀座のGU
  • クロネコヤマト

様々なバイトを経験しそのことをnoteで書いたものがバズり、その後、「経営者ヅラ労働者」という視点で様々な生活の中での気づきを体系的にまとめるようになる。

>清原さんのnoteはこちら<

なぜEXODUSなのか?

上原 一毅
上原

そもそもの話では、あるんですが、なぜ本を出版しようと思ったんですか?

Takashi Kiyohara
清原さん

もともとのきっかけはオンラインサロンである田端大学へ参加してて、入った時に自己紹介でいろんなバイトをしてきた経験や考えを話したらサロンの人から「その経験ってブログにしたことありますか?」と聞かれて素直に「無いです」と答えたら「今すぐに書いて下さい拡散しますから」と言わちゃって。。。

そこまで言うなら書いてみるかぁーといった形で初めてnoteで記事を書いて見たんです。そしたら塾長である田端さんがリツイートしてくれて、一記事目で2万PV超えまして、これに味をしめて記事を書き始めたというのが大きなきっかけとなります。

完全に田端砲の影響ですw

上原 一毅
上原

田端砲w

Takashi Kiyohara
清原さん

田端さんのtwitterのフォロワーって現在、20万人を超えていてすごい拡散力を持っているんですよね。つまり田端さんにリツイートされたりするとすごい拡散力があってそのことを一部で田端砲って言ったりしてるんですよ。

その影響もあって出版社からもオファーがあったりしました。そんなこともあったので本が出版できたりするのかと考えるように自分の本が書店に並ぶことをイメージしたりもしました。

上原 一毅
上原

そうだったんですね。この流れで聞きたいんですがEXODUSに応募したんですか?

Takashi Kiyohara
清原さん

先ほど話たオンラインサロンの田端大学なんですが、管理者側として箕輪さんがいてですね。ちょくちょくサロン内でEXODUSのコメントをしていたのでブログもバズった背景も重なりいいチャンスだなと感じ応募したら通ったって感じですね。

上原 一毅
上原

清原さんからみてEXODUSの良さってありますか?

Takashi Kiyohara
清原さん

メリットでもありデメリットでもある点なんですが、まず作者側はクラウドファンディングで1,000冊分の支援を集められなければ出版することができないんですよね。つまり1冊分の支援が2,500円なので×1,000冊でトータルの金額としては250万円が最低の出版する条件という訳です。

上原 一毅
上原

結構厳しそうですね。。。

Takashi Kiyohara
清原さん

ですけど、この条件ってクリアしてしまうとメリットにもなるんですよね。というのが、まず書くまえにクラウドファンディングで資金を集めているため、本の内容に興味関心が高い人たちが支援してくれるんだと思うんですよね。なので、内容としても普通の出版ではできないような深い分野で詳しい内容を書けることが期待できます。

また、他にもその本を欲しがっている1,000人という人たちは同じようなベクトルを持っていることが仮説として挙げられるのでファンがコミュニティを形成されそのコミュニティが拡散をして情報が広まってくれることが期待できます。

上原 一毅
上原

showroomの前田さんなどが、イベントなどで話しているファンを運営側にしてコミュニティを形成する手法と似ていますね。

Takashi Kiyohara
清原さん

そうですね。現在、EXODUSの方針ではクラウドファンディングが終了し、実際に本が支援者に渡ったあとは書店などに出版されるような流れでは無いんですが、仮に自分の本が書店で並んだ時に最初に形成されたコミュニティの方々が熱を持って紹介してくれれば嬉しいと考えていますね。

現在の進捗状況

上原 一毅
上原

次の質問なんですが、EXODUSってまだ結構ブラックボックス化していて公開されている状況が少ないと思うので作者側としてのフローなどを聞きたいです。

Takashi Kiyohara
清原さん

普通のクラウドファンディングするときとあまり変わらなくて、企画をユーザーに伝えるためのページを作ってその内容を担当者に見せてフィードバックをもらって修正する流れですね。それをokが出るまで繰り返して行うみたいな感じです。

もっと大きな流れで見ると12月頃に募集があって2月頃に締め切ってその応募が300人ぐらいだったらしいですがそれを10名まで絞って5月中旬から毎週一名づつクラウドファンディングのプロジェクトが開始される流れでしたね。

上原 一毅
上原

なるほど、つまりまだ執筆活動が始まっている訳では無いんですね。

Takashi Kiyohara
清原さん

そうですね。企画に関しては選考によって10名にする際に見ているみたいですよ。なので、まだ編集担当者がつくみたいな具体的な話について明確にわかっていない状態で、とにかく目標支援金額を達成しなければ!という感じです。

でも、もう既に1人目のプロジェクトが5月13日に公開されて12時間で達成したというので注目を集めてましたよ。

上原 一毅
上原

12時間!?すごいですね。

Takashi Kiyohara
清原さん

そうですね。akippa株式会社の代表である金谷さんという方らしくてインパクトがありますよね。

上原 一毅
上原

akippaって駐車場シェアリングで有名じゃ無いですか。そんな有名な人が出しているんですね。

Takashi Kiyohara
清原さん

僕は、その次っていうのといわゆる一般人なのでここからが本当の勝負かと思ってますw

上原 一毅
上原

つまり2番目ってかなり期待値高いですね!

Takashi Kiyohara
清原さん

そう思って頂いている部分もあるかも知れませんが、大学4年生ということもあってできるだけ先にして下さいと言っていましたw

上原 一毅
上原

期待値が高いってことにしておきましょうwでも実際に影響があったかどうかはわかりませんが言ってみるものですね。

どのような本を出版する予定なのか

上原 一毅
上原

ちなみに今回、EXODUSでどのような企画で本を出す予定なんですか?

Takashi Kiyohara
清原さん

ようやくですねwちょっと待ってくださいね、、、急ですけど、上原さんってバイトは時給で選びますか?

上原 一毅
上原

うーん、、、そうですねー。どっちだろう大学生としてバイトしてたのが2年前だったんですが。恐らく、、、いや確実に時給で選んでましたね。

Takashi Kiyohara
清原さん

よく思い出せましたねw

上原 一毅
上原

だって自分がどれだけの時間を働いて時給がこの金額だから今月はこれぐらいの給料が手に入るな!って金欠になると毎日のように計算してましたからね。そのお陰で暗算が得意になったくらいです。

Takashi Kiyohara
清原さん

なるほどですね。僕の本で伝えたいことは、もちろん大前提としてお金は大事で時給も重要な指標だとは思います。ただ、時給だけが目的となってしまうと感覚的に単に時間をお金に変換する作業となってしまうんじゃ無いかという考えがあって要するに大事な時間を浪費、消費しているだけになってしまっているんですよね。

上原 一毅
上原

ほう

Takashi Kiyohara
清原さん

また、時給が目的になってしまうと事業に対して当事者意識が持てずにいかにサボって体力を温存できるかていう考え方になりがちです。

上原 一毅
上原

確かに、必要以上に頑張りたいとは思わないですよね。

Takashi Kiyohara
清原さん

それってすごい勿体無いことだと僕は思っているんですよ。だってこの考え方だと学びがなく会社に時間を買われているだけですからね。だからむしろ労働者、バイトの人って会社を使い倒すぐらいの考えを持つべきだと思っているんです。

上原 一毅
上原

会社を使い倒す!?

Takashi Kiyohara
清原さん

そうです!だって学生の多くがバイトしている大手チェーン店の居酒屋やマック、GU、ユニクロとかですかね。そんな大きな会社で、頭のいい人が考えに考えた戦略が実際に顧客と接点を持っている現場に降りてくる訳ですよね。

その戦略が上手ければ顧客の反応がいいだろうし悪ければ反応が無いのがわかる。これを一番近くで見れるのって実はバイトだったりするんです。つまり思考の実験が行われている現場でリアルに戦略に触れることができるんですよ!!これってとても貴重な学習経験になるはずなんですよね。

上原 一毅
上原

そんなことを考えてバイトしたことなかったです。。。

Takashi Kiyohara
清原さん

だからバイトなどの労働者は、その労働力を搾取されるような立場にいるのではなく。貴重な体験を得ていると思考を転換させて企業から学習できるものを逆に盗み出すような考え方が大事なんです。同じ時間で同じ労働だとしても視点を変えればとても優位意義にすることが可能なんです。

上原 一毅
上原

なんだかバイトをしたくなりましたねwそれと恐らくこの考え方って別に学生だけでもなくって社会人でも言えそうですよね。

結構、「俺はできるはずなのに年収が低い」って愚痴をいう人がいますがこの例を清原さんの考え方的には目先のお金を追うのではなく現在の仕事から学びを得ることが大事なんですね。まさに時間を投資として考えることができるかというところですね。

Takashi Kiyohara
清原さん

そんなことを日々noteにまとめてます。具体的なケースで書いてあるものもあれば学生として視点から書いているものまた田端大学のこと。これらの経験を生かして今回、本をEXODUSで出そうと考えているんですよ。この本が実際に出版されて色々な人に良い影響を与えられたと思っています。

まとめ

今回、偶然の出会いからインタビューさせて貰ったが大学生という時期をうまく活用して色々なことに貪欲に取り組んできたからこそ彼の中には多様なノウハウが蓄積されているんだろう。私も社会人は「働く」ものであるという常識を鵜呑みにして何も考えずに生きているとあっという間に時間はすぎていってしまう。

これって何のためにやってるんだっけ?どういう目的何だっけ?と疑問を投げかけながら私がこの事業を動かしているんだという当事者意識を持ちながら行動すると自ずと意味を見いだすことができそうです。

また、今回インタビューした清原さんのプロジェクトは5月20日より開始されているので是非支援をお願いします。


バイトは時給で選ぶな!稼ぐ思考は現場で鍛える
Kiyohara Takashi著

渋谷で働くネット広告マンです。大学生のときからwebサービスとスタートアップが好きなちょっと変な人です。資金調達関連や新しいテクノロジーを身近に感じるためにネット広告会社に新卒入社しました。

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