Folioとは?
フォリオは「VR」というジャンルや「京都」という場所などの様々なテーマを選んで投資ができるオンライン証券だ。一つのテーマから成るポートフォリオはプロが選定した有望企業10社で構成されており、10万円から投資できる。また、運用中は、定期的に「リバランス」(銘柄・保有比率の見直し)の提案があり、サポートも充実。
ターゲットユーザ層
興味があるジャンル・テーマはあるが会社単位では知らない、手頃に分散投資をしたい、完全に任せきりではなく運用ができる
Folioの費用・料金体系
仲介モデル。テーマを売買する際には、銘柄ごとに売買代金の0.5%の取引手数料がかかる。(税抜・最低手数料50円)。 入金手数料、運用手数料、口座管理手数料及び出金手数料は無料
執筆者の所感
日本株式を取り扱う独立系証券会社として10年振りの新規参入となった次世代ネット証券のフォリオ。その特徴について以下にまとめた。
投資初心者がターゲット
投資未経験者やこれから始めようと考えている人は株式投資に対して「むずかしそう」、「とっつきにくい」といったネガティブな印象を持っている人が多い。 こういったマイナスの印象を乗り越えて「新しい投資」を提唱するのがフォリオだ。 そのフォリオの最大の特徴は「テーマ投資」である。
投資の神様とも呼ばれる、米大手投資信託フィデリティのファンドマネージャーであったピーター・リンチは「自分にとって身近な企業に投資をすべきだ」と発言している。この考えは投資家の中では有名で、個人投資家であっても、身近な企業であれば、その企業動向に関してはプロ投資家よりもよく知っているということを背景にした言葉だ。リンチ氏自身も小売り企業に関しては家族に意見を聞いたというエピソードも有名である。
フォリオもそのコンセプトに近い「自分が好きなテーマ」に投資をするサービスであり、実に様々なテーマが用意されている。 ロボットやAI、ドローンといった新しい技術やサービスに関するテーマはもちろん、ペット、温泉、コスプレなどライフスタイルに関するテーマもあるので、誰もが自分の趣味や好きなことでテーマを見つけられるだろう。
また、フォリオには優秀な若手エンジニアやデザイナーが参加しており、WEBページやアプリは使いやすいだけではなく、視覚的にワクワクし、楽しめるデザインで「投資はむずかしい」というイメージを払拭しているのも特徴的だ。
任せっきりではない資産運用
いま、働く世代の資産運用が非常に大切な時代になっている。厚生労働省の調査によれば2017年9月時点で、大企業の退職金は年間2.5%のペースで減少しており、25年後には1000万円を切る水準になるという。さらに退職金がないという企業も非常に多くなってきている。
その中で平均寿命が延び人生100年時代とよばれるこれからの時代、退職金と年金だけでは老後の生活は成り立たなくなるだろう。 そこで近年、ビジネスパーソンの資産運用が注目されており、投資未経験者を対象に、ウェルスナビやテオなどで知られるロボアドバイザーによる投資一任の市場が日本でも立ち上がり始めている。
ロボアドバイザーは、ユーザーごとに異なるリスク許容度や収入、人生設計などを考慮に入れた国際分散投資を自動化してくれるサービスで、使い始めにポートフォリオを決めれば、後は10年、20年の単位で長期運用を任せるサービスだ。 投資未経験者をターゲットに置きながらも一方、フォリオはもう少し個々人が資産運用に踏み込めるプラットフォームサービスである。自分でテーマを選び、選んだ後も各銘柄の比率は、投資スタイルに合わせてカスタマイズすることが可能。
リバランスの提案はしてくれるが、実際の運用は自分で行う。ロボアドバイザーと違って、任せきりではない。 また、テーマについて詳細な説明が記載されているので説明を読めば、業界のトピックがわかり、過去一年間の騰落率や日経平均との比較チャートが観覧できるので、投資をしながらその分野について自然に学ぶことができる。
大手オンライン証券など、既存の投資プラットフォームサービスは低い手数料で株式投資ができるが、たくさんの銘柄や投資信託があって、その中からユーザーが自由に選ぶスタイルのため、金融リテラシーがある程度ないと投資初心者には難しい。そこで誰でも気軽に投資できるのがロボアドバイザーだが、ロボアドバイザーに最適なポートフォリオを組んでもらい、運用も任せきりでは金融リテラシーは上がらない。
資産運用が大切な時代だからこそ、投資初心者でも簡単に始めることができて、投資をしながら金融リテラシーも上げていきたい。フォリオは「テーマ投資」で間口の広い投資プラットフォームとユーザーの金融リテラシーの向上を実現しているのだ。
LINEと提携
2018年1月18日の日本経済新聞によると、フォリオがLINEと提携し、LINEからフォリオのテーマ投資ができるようになるとのこと。 また、LINEが展開している電子マネー「LINEペイ」と連携し、LINEペイの残高とフォリオの証券口座の残高を移動できるようになる取り組みも今後実施予定とのことだ。国内に7000万人以上の会員を持つLINEと提携したことで、フォリオへの信頼・人気は一気に加速しそうだ。 特にLINEは若年層の利用者が多いので、10万円から投資ができるフォリオとの相性も良い。
ポートフォリトとは?
サービス名であるフォリオとは、ポートフォリオからきていることが想像できますが、そもそもポートフォリオとはと成る人も一定数いるでしょう。 ポートフォリオとは金融商品の組み合わせのことで、特に具体的な運用商品の詳細な組み合わせを指します。では、なぜそのように株や外貨などを単一ではなく組み合わせる必要があるのでしょうか?
いくつか答えがあるかと思いますが、大きな要因として挙げられるのがリスクの分散ができるからです。例えば一つ株の銘柄や外貨などに大きい金額、仮に1000万円を投資したとします。すると上昇するときはいいですが下落したときの影響も非常に大きいです。なぜなら株であっても外貨であっても板と呼ばれる売りの人数と買いの人数の比率をみるツールの様なものがあります。
これを見ると売りたい数と買いたい数が値段ごとに割り振られていることがわかります。つまりあまり単一の銘柄を持っており、その銘柄が急激な下落をした際、(つまり皆んなが売りたがっているとき)にそのたくさんの保有している株を即時に売り切ることができるでしょうか?売りたい金額で売れない=損を膨らませることになります。
ポートフォリオが有効かという議題については投資家によって様々な考えがあり投資の神であるウォーレン・バフェットなどはこのポートフォリオをあまり好きではなかったりします。それは、複数の銘柄に投資すること自体がリスクを増やすと考えているからです。
運営会社情報
会社 | 株式会社FOLIO |
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代表 | 甲斐 真一郎 |
資本金 | 91億2万1636円 |
設立年月 | 2015年12月 |