作成日:2018.10.08  /  最終更新日:2020.06.18

名刺から大規模システムまで発注できる業者比較サイト「アイミツ(imitsu)」

アイミツ(imitsu)のお勧めポイント

RECOMEND POINT
  • 宅配弁当からM&Aまで多様なジャンル・5万社以上の圧倒的な業者数
  • 各カテゴリーで業者選定に役立つ比較機能を用意
  • 気軽な質問から相見積もりまで、簡単に一括問い合わせ

アイミツ(imitsu)とは?

5万社以上のデータから最適な発注先が探せるサイト。存在を知らなかったために後悔するサービスが無いよう、あらゆる視点からの比較・調査を行っている。

個人向けのカテゴリは存在せず、BtoBに特化した比較サービス。細分化した比較項目から業者を探すことができる。業者の掲載件数はビジネスマッチングサービスの中でもトップクラス。

ターゲットユーザ層

ビジネスにおいて何かを「発注する」シーンは営業や企画、人事総務、情報システム部門など、職種を問わず発生する。

提供されるサービスの質・コストなどを踏まえた上で詳しく検討したい、と思っても知りたい情報を全て揃えるまでには膨大な時間がかかるが、アイミツではこの「発注」をよりカンタンに、よりスマートにしてくれる。

アイミツ(imitsu)の費用・料金体系

発注者側は無料、受注者側は月額課金型+成果報酬型となっている。料金は業界によって異なるが、IT系業界は月額10万円~(他業界の月額費用は3万円~?)で発注金額により成果報酬額が変わる仕組み。

執筆者の所感

比較項目がかなりニッチに設定されており、比較精度は競合のBtoBマッチングサービスより群を抜いている。自分で企業を探したい場合は比較し、とりあえず相談したい場合は専用のフォームから相談することができるので、発注確度の低いユーザと高いユーザのどちらにも親切な設計。ただ、比較一覧のページが独立して表示されているので、パッと見で比較しづらい。

※以下、2017年5月追記※

この記事は最初2015年1月に書いていたが、2017年5月時点で大きくサイトのテーマが変更している。当初は上述したように「業者を自分で比較できる」ことにフォーカスしていたが、久々に見たところ「業者を紹介する」サービスへと変更していた。

自分で比較して問い合わせる機能は残ってはいるが、以前に比べると非常に割合が小さくなっている。サイトのUI・設計を見る限りは、「名前・電話・メール」の3つのみで問い合わせることができる「紹介フォーム」が前面に表示されており、コンシェルジュ色を出している。

一度アイミツで案件を相談したことがあるが、問い合わせるとすぐに運営側から電話が掛かって来て依頼内容をヒアリングされた記憶がある。要は発注者が自分で業者を選ぶことよりも、運営元(アイミツ)に問合せてくれた方が都合が良いということだ。

この運営方針に変更した理由は大きく2つ考えれれる。

マネタイズしづらい

発注者が自分で業者を選んでしまうと、マネタイズをしづらくなってしまう。紹介形式であれば、広告費を払ってくれている企業に優先的に案件を紹介したり、相見積もりの数を運営側で調節することができる。

案件紹介課金(リード課金)の場合、紹介先が多ければ多いほど売上が上がるが、発注者が業者を選ぶ場合は一社のみしか問合せをしない場合がある。実際に受注者側の資料を見てみると紹介課金型+成約報酬型のサービスなので、紹介形式の方がマネタイズしやすいことがわかる。

掲載企業からのクレームと営業の手間

ホームページを見ると掲載企業が68,885社と書いてあるが、実際には掲載している認識すら持っておらず、食べログのように勝手に運営元が登録している企業が一定数いると考えられる。

さらにアイミツでは企業の口コミを匿名で投稿できる機能もあるので、リブセンスが運営する転職会議のように「うちの会社をブラックだと元社員に書かれたが、消すことができない」と言ったようなクレームは容易く想像できる。(ちなみにアイミツの運営元はリブセンスと資本提携している)

アイミツに掲載している認識を持っていない企業宛てにお問合せが発生してしまうと、その企業に対して「御社宛に相見積もりのお問合せが入ったので、手数料◯◯円で対応してくれませんか?」と、電話やメールで確認する必要があるため、運営元は非常に手間が掛かってしまう。そのため、発注者が自分で業者を探す仕組みより、紹介フォームを経由してもらう仕組みの方が効率的で運営しやすい。

アイミツと競合に位置するだろう「比較ビズ」は紹介形式ではないが、アイミツと同様に直接問合せするためのボタンが控えめになっている。比較ビズは月額課金型のサービスなので、掲載企業に案件をたくさん紹介しないと解約してしまうため、一社一社に問い合わせるボタンより、一括問合せで案件がバラ撒かれるボタンの方が優先度的に高くなってしまうと推測できる。

見積もり系のマッチングサイトはどんなビジネスモデル(課金形態)にしても、色々とデメリットが付き纏ってしまう。以下に各課金形態のメリット・デメリットを運営側の視点でまとめてみた。

月額課金型

収益が安定しやすいという最大のメリットがある反面、継続客をキープしなければならないため、一定の案件数を常に確保する必要がある。またランニングコストが掛かるサービスなので掲載側のハードルが高く、新規客を開拓するための人員が必要になる。「比較ビズ」やシステム開発の比較・見積りに特化した「発注ナビ」が月額課金型となっている。

紹介課金型(リード課金型)

案件を紹介した時点で費用が発生するため、掲載側のハードルが比較的低い。1案件獲得すれば5社~10社ほどに紹介できるため、広告の目標CPAをいくらに設定したら、いくらの売上が立つかという計算がしやすい。

ただ案件が発生しないと売上が上がらないため、必然的に広告費が増えがちで自転車操業になってしまいやすい。紹介課金型をメインに運営している会社は比較的規模が小さいところが多い印象。

ホームページ制作会社に一括見積もりが取れるサービス「ホームページ制作.jp」は、制作会社から1件の案件紹介ごとに確か8000円程度の費用を請求している。

「あなたにピッタリのプロが見つかる」をコンセプトに、税理士やホームページ制作などの見積もりができる「ミツモア」は案件紹介時点ではなく、応募課金時点としている。

成約課金型(成果報酬型)

契約するまで一切費用が掛からないので、掲載側のハードルが非常に低い。掲載客を簡単に集めることができると、マッチングサイトとしての情報量を増やしやすく、自然流入でのアクセスを増やしやすい。しかし契約まで至ったかどうかまで確認する必要があり、クラウドソーシングのように受発注者が自由に連絡を取れないようにする必要がある。

また掲載側が出す見積もり金額が成約手数料を考慮した金額になりがちで、小規模な案件をやりたがらない傾向がある。「税理士ドットコム」のような税理士紹介サイトではほとんど成約課金型となっており、年間の顧問料から70%程度の手数料を取っており、こういった上乗せは全て発注者側の負担となってしまうので注意が必要。

運営会社情報

会社株式会社ユニラボ
代表栗山 規夫
設立年月2014年8月
MORII RYOJI

MORII RYOJI

士業に特化したホームページ制作会社オルトベースの代表。24歳の頃に何か面白いWebサービスを開発するため、自分自身の忘備録としてスタートアップのビジネスモデルをまとめ始めたのが「WebFolio」で今年で5年目。何かあれば気軽にFacebookから連絡してください。

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