formrun(フォームラン)とは?
formrunは誰でも簡単にオシャレなフォームが作成でき、その後の顧客・営業管理も行うことができるクラウドサービス。
フォームはデザインが良いだけでなく、入力内容のリアルタイムチェックやセキュリティ対策などが充実している。顧客・営業管理においては、メモ・担当者・ステータス・ラベル設定など、様々な営業内容を管理することができる。
無料でも利用できるが、作成できるフォームの数が3つ、チームメンバーは1人のみで、様々な便利な機能が制限される。
ターゲットユーザ層
企業やサービスへの資料請求や問合せフォーム、カスタマーサポート用のフォーム、イベント・セミナーやキャンペーンの応募フォーム、見積もりフォームを作成したい方。アンケートや投票、の目的でフォームを作成したい場合はGoogleフォームの方が適している。
formrun(フォームラン)の特徴・メリット
豊富なテンプレートでサクッとフォームが作れる
目的別に応じて20種類以上のテンプレートが予め用意されている。これらのテンプレートでは予め設問項目と各項目が必須or任意の設定がされている。
テンプレートを選択して、そのまま使うことができるが、自社の条件にマッチした設問項目にしたいケースも多い。formrunでは、管理画面上のUI・UXが良く直感的に作成/編集ができるので、カスタマイズが非常に簡単。
テンプレートの選択からカスタムまで以下のようなスピードで操作可能。
編集だけでなく、評価や尺度の選択、日付選択、ファイルのアップロードの項目を簡単に新規追加できる。
バリデーション機能とセキュリティ対策が充実
バリデーション機能とは、ユーザの入力状況に応じてアナウンスや入力補助を手伝うもの。
郵便番号を入力すると自動で住所が入力されたり、必須項目が未入力だったらアナウンスを出したり、メールアドレスが正しく入力されているか確認したりと、ユーザの利便性を大幅に向上できます。
通常、これらの機能をformrunのような、フォーム作成ツールを使わずに開発しようとすると、結構な手間がかかりますが、formrunでは知識がなくても簡単に設定できます。
またセキュリティ面においても、スパム・BOT対策機能、SSL/TLSによるデータの暗号化、24時間365日のサーバー監視など、万全の体制でサービスを提供している。
顧客管理機能が充実
フォームから送信されたデータは自動的にデータベースに登録され、管理画面上で問合せの対応ができる。問合せがあったユーザ(以下、顧客)に自動返信メールの設定ができるのはもちろんのこと、各担当のメールアドレスを使って管理画面上で顧客に対してメールを送信できる。
送信するメールはテンプレートを設定でき、定型文などを予め設定しておけば、すぐにメール送信できるため、大幅な業務効率化が図れる。
また誰が担当したかわかる「担当者管理」、どのような状況にあるのかわかる「ステータス管理」や「メモ管理」と、顧客管理・営業管理機能が非常に充実している。
仕事の依頼を受け付けるフォームを作成し、実際にどんな感じで受注の案件に対応していくかをまとめてみた。
見てもらって分かる通り、メール送信の予約設定、対応状況のラベル管理、受注確定したか、見送りになったかなどの案件状況の管理(ステータス管理)などが簡単に行えることがわかる。
変更履歴や対応履歴などのログも全て残るので、誰がいつどの案件にどう対応したか、一目でわかる。実際に使っていて思ったが、フォーム作成ツールというより、顧客・営業管理ツールがメインでフォーム作成ツールがオマケなのでは?と思うほどクオリティが高い。
また嬉しいのが、お問合せがあった際に、slackやchatworkなどのチャットツールに通知が発生する点だ。お問合せの通知を始めて知るのがメール、という企業が多いと思うが、社内でチャットツールを導入しているのであれば、メーラーを開かなくても即通知してもらえる。
無料で使えるGoogleフォームを使っている/検討している人も多いと思うが、集計機能は充実しているものの「顧客対応」という面においては、何も機能が用意されていない。(Googleスプレッドシートが顧客管理代わりになるが、そこからの営業活動におけるツールは何もない)
フォームの作成はその後の営業活動に繋げるものなので、formrunはこの一番重要な点にフォーカスして開発されているのだと思う。フォーム作成ツールを比較した表を見てもわかる通り、顧客管理機能に特化している側面がある。
参照元:https://acrocraft.biz/wp2/wp-content/uploads/2019/12/formrun_manual.pdf
デメリットを挙げると、formrunは集計機能があまり充実していない。日別の問合せ数や対応数のグラフ化機能などはあるが、回答結果による条件分岐、回答集計機能などの機能はないため、アンケートには向いていない。
またGoogleフォームも同様だが、注文や予約などの決済機能は用意されていないので、EC事業者は活用が難しい。
formrun(フォームラン)の費用・料金体系
無料プランを含む三段階のプランが用意されており、フリーミアム型のマネタイズ方式を採用している。有料プランでは、Salesforce連携、Googleアナリティクス・スプレッドシート連携が可能になり、様々な便利な機能を利用できるようになる。
少人数(3名以下)で利用するなら月額4,980円のSTARTERプラン、3名以上で利用するなら月額12,800円のPROFESSIONALプランを選択する流れになる。
参照元:https://form.run/ja/pricing
formrun(フォームラン)の利用の流れ
- Step 01無料ユーザ登録
formrunを無料でスタートよりユーザ登録を行う。クレカの情報といった支払い情報の入力は不要。
- Step 02フォームを作成する
簡単に知識なくフォームが作成できる「フォームクリエイター作成」か、HTML・CSSをカスタムしてオリジナルのフォーム作成する「コード型作成」のどちらかを選択する。
- Step 03作成したフォームを表示
QRコード、iframe埋め込み(コード型作成の場合は1行のスクリプト読み込み)、各SNSでの共有をしてフォームを公開する。
formrun(フォームラン)の導入事例
BASE、Voicy、chatwork、favy、CAMPFIRE、sansanなど、IT系企業を中心に多数の導入事例がある。
参照元:https://form.run/media/category/cases/
formrun(フォームラン)の評判/クチコミ
集客目的のLPに埋め込んだが、ユーザ登録からすぐにフォーム作成ができ、問合せを管理する機能が充実しているので、使い勝手がかなり良い。ただメールの一斉送信ができない点が不服。(※mailchimpと連携すれば可能なようです)
有料版にすれば非表示になるものの、無料版では、フォーム送信完了画面でクレジット(formrunのロゴ等の案内)が出てしまうのが気になる。多機能をアピールしているが、機能が多過ぎてとても使いこなせない。
スプレッドシートと連結して会員管理を行えるのが良い。CSVインポートやエクスポート機能など、痒い所に手が届く機能が豊富に用意されている。
執筆者の所感
私のようなエンジニアは、フォームの作成部分において、バリデーションチェック周り、サンクスメールの送信、DBへの保存周りのプログラムはモジュール化しているため、サクッと開発ができるが、開発知識がない状態でフォームを作ろうとすると非常に骨が折れる作業となる。
そういったユーザに対して、Googleフォームが使われることが多いものの、フォームのデザインがダサい、スプレッドシートに保存された会員情報のメールアドレスに対して、メーラーを立ち上げメールを送る手間がかかる、といったデメリットがあった。
formrunの良い所は何度も上述しているが、この顧客管理機能がめちゃくちゃ充実していることだ。このクオリティで開発しようとなると、500万円程度の開発費用がかかる。月に10件程度しかお問合せや資料請求が発生しないのであれば、Excel管理でも十分かもしれないが、月に数百件のお問合せが発生したり、複数人が対応するとなると、Excel管理では不便が出てくる。
今、お問合せフォームから入った案件をExcelで管理し、営業担当ごとで振り分けを行っているような企業であれば、導入を検討してみる価値が十分にあると思われる。
制作会社として気になった点は、各設問項目の入力率やエラーが発生した率を計測したり、ヒートマップで熟読エリアを把握したり、といったようなフォームを改善するための機能は用意されていない。また日付の選択欄において、カレンダー機能が用意されていないのも気になった。
しかし、有料プランでも月額約5000円で利用できることを考えれば、十分に使う価値のあるサービスだ。
運営会社情報
会社 | 株式会社ベーシック |
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代表 | 秋山 勝 |
資本金 | 3億6,060万円 |
設立年月 | 2004年3月 |
会社URL | https://basicinc.jp/ |