作成日:2018.10.17  /  最終更新日:2018.10.20

DMMが70億円で買収した、即時買取りサービス「CASH(キャッシュ)」

cash

CASH「キャッシュ」のお勧めポイント

RECOMEND POINT
  • フリマアプリと異なり買い手を探さなくて良い
  • スマホで撮った写真で即時買取を行ってくれる
  • ブランド商品だけでなくスマホ本体や商品券など幅広く買い取ってくれる

CASH「キャッシュ」とは?

2017年6月18日のサービスローンチから16時間で3.6億円分のアイテムが現金化された即時買取アプリ。サービスの概要としては、アプリをスマホにダウンロードし、売りたいモノの写真を撮ってアップするだけで、買取金額を提示し、それに合意すれば現金が即日に振り込まれる仕組みだ。

サービスのローンチからすぐに話題となり買取希望が溢れかえった。即時現金化を売りにしているサービスであるが、運営側が想定しているよりも買取希望が多かったこともあり一日の上限額が設定されるようになり現在のデイリーの買取上限額は1,000万円となっている。

ターゲットユーザ層

・売りたいものはあるが家から一歩も出たくない方
・フリマアプリなどで値下げ交渉されることに嫌気を感じる方
・煩わしい手続きが嫌いな方

CASH「キャッシュ」の特徴・メリット

即時買取

近年ではリユース事業が多角化しているかと思う。例えば上場を果たした、アプリ上でCtoCで売買を行うフリマアプリ「メルカリ」やブランドに特化したwebサービス「ブランディア」や、最近ローンチした面白いサービスだと出品商品を取りに来る買取サービス「トリクル」などが挙げられます。

そんな中、これらのサービスと決済フローにおいて一線を画すのが即時買取というシステムだ。即時買取の何がすごいかを説明するために買取事業においては下記の2つをベンチマークしなくてはいけない。

・買い手を探すことよりも売り手を探すことの方が重要
・常に変動する商品の価値により精度の高い査定を行う

「買い手を探すことよりも売り手を探すことの方が重要」はECでも同様に考えることができるが、そもそも商品がないと販売することができない。つまり安く仕入れる業者は少ないが高く売ることができる媒体は非常に多いのが現在の市場ということだ。

「常に変動する商品の価値により精度の高い査定を行う」については、中古の商品はその商品の貴重性や商品状態など定量化できない指標が様々ありこれらの要素は需要と供給のバランスによって刻々と値段が大きく変化する。

この2つの問題を同時に解決することのできた結果が即時買取と言えるだろう。

現金化までの流れが簡易的

現金化するまでのフローは大きく分けて3つある。

・アプリ立ち上げ写真を撮って査定
・査定に納得したらキャッシュにしてウォレットに溜まる
・2週間以内にアイテムを送る

参照元:https://cash.jp/guide/flow/

本をブックオフなどに売った経験がある人ならわかるかと思うが通常の買取の場合だとお店へ出向き査定におよそ30分ほどかかる。さらに休日やへ実でも夜になると査定が混んでいる場合がありさらに時間がかかってしまうケースなども起きてしまう。

それを、CASH(キャッシュ)では身近なスマホのカメラを使った撮影により査定効率を上げていることがわかる。スマホ間でのビジネスの良いとろは日本全国から商品を集めることにあるが、デメリットしては商品を送るまでの作業はもちろんユーザー側にあるためこれが、CtoCでのやり取りの場合、商品を待っているのもユーザーとなるような構造となる。つまりユーザー間のトラブルの多発が想定され運営側のカスタマーサポートの負担となる。

それと比べるとCASH(キャッシュ)のビジネスはBtoCでの買取となるのでものすごく膨大な数をさばくにはそれなりのリソースが必要だが、売り手側つまりのユーザーとしては2週間以内に送れば良いので発送までのストレスは軽減できる。

CASH「キャッシュ」の費用・料金体系

・出金する際の手数料ビジネス(250円)
・買い取った商品に手数料を乗せて販売する仲介業ビジネス

執筆者の所感

このアプリでの即日買取サービスは実はCASH(キャッシュ)特有のものでは無くローンチしてからすぐにメルカリも同じような「メルカリNOW」という機能を搭載していた。だが、結果としてメルカリの即日買取の事業は2018年8月20日にクローズしてしまっている。つまり2018年10月現在では即金の買取サービスは日本においてCASH(キャッシュ)はユニークな存在と言える。

ここではクローズしてしまった「メルカリNOW」とCASH(キャッシュ)を比較した上で主観ではあるが考察をまとめる。

まづ、機能としての比較を下記にまとめると

こちらを見て頂くとわかる通り基本的な機能サービス内容は、ほぼ同じで大きく異なる点をピックアップすると買取対象が挙げられる。

取り扱いっているブランドが当時では「メルカリNOW」の方が少なく、CASH(キャッシュ)では若年層に向けたブランドに対応していたことは明確な違いとなったかもしれない。

現在「メルカリNOW」はクローズしてしまったが、その説明としては今後別の新規事業に力を入れていく方針ということを伝えている。この方針の舵取りを社内の状況や他者との兼ね合いも含めて柔軟に動いていく姿勢はベンチャーらしくてとても好きです。これからのメルカリはソウゾウが新規事業の軸となりそうなのでユーザー目線として楽しみです。

メルカリは2018年8月末にクローズ

参照元:https://www.mercari.com/jp/mercari-now/

そして、CASH(キャッシュ)を運営する株式会社バンクは2017年11月21日にDMM.comの亀山会長のメッセージによっておよそ70億円という創業8ヶ月の企業としてはかなり高い金額での買収が行われた。現在はDMMの傘下の元万全の体制で新規事業を交えながら展開している。

アイテムをスマートフォンで撮影するだけで買取する通称「質屋アプリ」CASHを運営するバンクは11月21日、インターネット総合事業を展開するDMM.com(以下、DMMに略)による完全子会社化を発表した。DMMがバンクの発行済株式を全て取得するもので、かかる費用は総額で70億円。バンク代表取締役の光本勇介氏の説明では10月31日付の合意で、同日に全て現金で払込済みとなっている。バンクの創業は2017年2月20日、報道などで公表されている外部資本の調達はなく、光本氏がほぼ全株式を保有していたとみられる。http://thebridge.jp/2017/11/cash-running-company-bank-joined-dmm-group

運営会社情報

会社株式会社バンク
代表光本勇介
設立年月2017年2月
会社URLhttps://bank.co.jp/about/

渋谷で働くネット広告マンです。大学生のときからwebサービスとスタートアップが好きなちょっと変な人です。資金調達関連や新しいテクノロジーを身近に感じるためにネット広告会社に新卒入社しました。

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