今年もかなりのwebサービスがリリースされ、新たな市場やトレンドができているように感じる。そんないくつも生まれたサービスから業界から注目を浴びたサービスをまとめることとする。
webサービスを紹介する前にwebサービスがリリースされたものから2018年のトレンドとして、以下の3つが挙げられる。
- 副業支援
- 後払いと即金
- ロボット投資
これらのに共通して言えることがお金の稼ぎ方とその使い方と運用の変化である。これまでは、会社では、その会社で役立つ能力が評価の判断材料となっていたが、”働き方改革”の長期トレンドを受け社会的に会社を通さずとも個人の能力を判断し適切な評価や信用を得られるような仕組みが整備された。
会社で働くメリットとして挙げられた信用、これは銀行の借り入れや取引先との契約形態(支払いサイトなど)を指し個人で社会的なこのスコアを高くすることが難しかった。だが、近年ではこの個人の信用を発注企業と個人の間に入りリスクを担保するようなwebサービスが誕生した。
これにより、個人能力の高い人材は会社という組織制限を受けることのデメリットを大きいと考える流れが生まれていると言える。さらにそのパラレルワークによって稼いだお金の使い方にも変化が出てきている。それが後払いと即金によるキャッシュフローの簡素化である。
後払いについては、最近できた訳ではなく株式会社ネットプロテクションズがかなり前から決済方法として事業化していた。だが、基本的にはECの決済方法の一つとしか見られておらず”今払わなくてもサービスを受けられる”というインサイトを満たすことを売りにしたwebサービスは見られなかった。
お金の運用についても変化してきており、従来では口座開設や金融商品の選択がややこしくお金の運用をすることはかなりの手間となっていた。それをAIやマーケティングを活用し知識や投資に興味のない若者をターゲットとするようなサービスが注目を浴び始めている。
そんなお金の流れを変えるようなwebサービスが2018年のトレンドとして考え、注目を集めたサービスを紹介していく。
※ローンチした年が2018年ということではないので悪しからず
目次
請求代行サービス「フィークル」
フィークルは、発注クライアントに代わりフリーランスへの報酬を先払いしてくれる請求代行サービスである。
フリーランスは、個人という観点から初めての取引の場合ほぼほぼ納品後の支払いとなるケースが多い。理由としては、個人であるが故に信用を担保するものがないからであり、この支払いサイト上フリーランスにとってはかなり不利な条件となっていた。
短期間での案件でなら支払いも短く早く報酬を受け取ることも可能だったりするが長期案件で3ヶ月ほどの案件である場合その途中の報酬は0となるケースも多々あった。このような長期案件などの支払いサイト問題を解決してくれるのがフィークルである。これによりフリーランスが受注できる案件の幅は広がり、安定した給与を得やすくなったと言える。
フリーランスを金融面でトータルサポートする「フリーナンス」
フリーナンスは、フリーランスの金融面を包括的にサポートするサービスである。
フィークルとかなり似ているが、フリーナンスの方ができることの幅が広いという印象である。できることとしては具体的には、3つあり
・報酬受け取り用の振込専用口座の開設
・仕事にまつわる事故などへの保証
・請求書(売掛債権)の即日支払い
となっておりそれぞれ詳しくは、下記の関連記事にて紹介している。
フリーナンスとフィークルの大きな違いとしては、フリーランスがプラットフォームに頼った受発注ではなく直での取引を想定した金融面のトータルサポートをという点である。なので業界最大のプラットフォームを運営しているCWとは、事業運営の軸が少し異なっていると言える。
資金調達をリスクなく一瞬で。「YELL BANK」
YELL BANKは、は、ネットショップ作成サービス「BASE(ベイス)」を利用するショップオーナーが、リスクが無く、即時に資金調達ができる金融サービスある。
このような商品ならネットで売れるなどの構想があったとしてもそれを実行する資金力が無い。そんな問題を解決してくれるサービスとなっており、その内容としてはYELL BANK側が将来の見込み売り上げを予想し、そこから割り出した金額を提供する。
ECサイトのオーナーは、その資金を用いて商品の仕入れなどを行う。調達した資金の返済方法は、商品が売れた時にその商品の売り上げの一部を払うというものでECサイトのオーナーは銀行からの借り入れよりもかなりリスクが軽減されるようなサービスとなっている。
誰でもヘッドハンターになれる「SCOUTER」
SCOUTERは、友達を企業に紹介し報酬を受け取ることができるサービスである。
これまでは、企業の採用手法として人材紹介会社からの採用していくのがメインであった。現在でも多くの採用は、この形ではあるが、近年ではリファラル採用を取り入れる企業は少なく無い。
利点としては、リファラルつまり誰かからの紹介の方が離職率が圧倒的に低いからである。特に日本においては、体裁をきにするので紹介してくれた友達のメンツを立てる為にもそうそうやめられないなんて心理が働いたりする。そして、リファラル採用の方が手数料として払う金額が圧倒的にやすなどの点も魅力なのだ。
思いったたらすぐにトラベル「TRAVEL Now」
TRAVEL Nowは、10万円までならその場で即旅行にボタン一つで旅行でき支払いは2ヶ月後でOKでという神サービスである。
ネットの普及に伴い旅行業界では、比較サイトを用いて旅行を予約するユーザーが増加した。それに伴い前もって半年前から旅行の予約を行うようになり旅行は準備をしっかり行うものだというイメージが固定概念となっていた。
それを後払いにすることにより、”今から”という選択肢のハードルを下げたのだ。例えば社会人であれば半年先の予定が読めないことの方が多い。逆に有休消化の関係上、急に休みが入ってくることだって稀では無いのだ。
TRAVEL Nowは、2017年にDMMに70億円で売却し、また2018年に20億で買い戻したことで有名な株式会社バンクである。2019年も何か面白いサービスをリリースするのでは無いかと期待してしまう会社である。
資産運用をバリアフリーにする「Folio(フォリオ)」
Folioは、難しい金融の知識を必要とせず興味を持ったジャンルに対して投資を行うことができるサービス。
ジャンルを選択すると自動でポートフォリオを組んで、10万円から投資を行うことができる。普通の株式投資では、100株単位でのやりとりがデフォルトとなっており、ものはよるが一つの銘柄で10万などするのである。なので10銘柄で組むと同比率で組んだとすれば最低金額で100万ほどいってしまうわけである。
そんなハードルの高い投資方法のハードルをフォリは下げているのである。また、ポートフォイオのバランスも「ディフェンス型」や「グロース型」などのわかりやすい名前でユーザーの希望が選択できるようになっているのだ。
好きな企業を営業支援できる「Saleshub(セールスハブ)」
Saleshubは、個人で仕事を受注でしる営業代行サービスである。サービスの役割としては、お客さんを紹介して欲しい企業と、お客さんを紹介できる個人をマッチさせることである。個人に対する報酬は成果報酬型であるので企業の集客を行いたいクライアントからするとかなりの低リスクで導入ができる。
紹介する個人としてもアポイントで30,000円などの案件もあり、人脈を生かして30〜40万稼ぐ人もいたりする。そして、「あの会社このサービス導入したらもっと効率的に生産性を高められるだろうなぁ」こんな風に外部で働いているからこそ気づくことがあるそんな企業と課題解決をできるサービスをマッチさせてwin-win-winの関係を作り上げる代理事業的な動きを個人でできるサービスとなっている。案件としてもITを中心としたイケている案件が多いので是非体験してもらいたい。
コインロッカーのシェアリングエコノミー「ecbo cloak」
ecbocloak(エクボクローク)は、「荷物を預けたい人」と「荷物を預かるスペースを持つお店」をマッチさせるプラットフォームである。
コインロッカーと違いその場所に行く前に預かり可能か確認ができ、預かってもらえる大きさも柔軟に対応してくれ、さらに事前に荷物を預ける予約をすることもできる。
2018年にJR西日本、東日本、九州や日本郵便との提携を行っており、喫茶店や美容室、ネイルサロンなどの預かり店舗も多いが大規模提携による全国展開もかなりのスピードで行われている。また、この分野については拡張性があるため色々な横展開にも来年期待したい。
契約にまつわるあれやこれやをサポート「Holmes」
クラウド上で企業間の契約書の作成、締結、管理までを一括して行えるSaaSサービス。
副業や独立してフリーランスとして働く際に契約書を作成しなければいけないシーンが出てきており、法務的な手続きが企業間だけのものではなくなってきている。
また、スタートアップなどの人数が少ない企業だと契約書の作成に時間を割けないケースがある。そんな法務の面倒を豊富なテンプレートから簡単に契約書を作成、承認、締結から管理までクラウド上で行うことで解決できるようなサービスとなっている。また、紙媒体での契約にも対応していたり、経費削減が望める便利な機能が豊富に用意されている。
日本最大級のフリーランス総合支援サービス 「Freelance Basics」
Freelance Basicsは、フリーランスの総合支援サービスである。
フリーランスの支援については、「フィークル」や「フリーナンス」について述べたが、これらのサービスは金銭面でのサポートであるがFreelance Basicsでの機能は普通の会社には福利厚生として受けられるものを提供したり、経理、労務、法務などを代行して行ってくれたり困った時のサポートを行ってくれる。
また、追加昨日として、請求遅延を抑止するサービスmycoをリリースしておりフリーランス支援という軸を元に展開を進めている。
終わりに
今年も色々なサービスが注目を集めていました。このようなサービスがなぜ注目を集めているのか、そしてターゲットは誰なのか、どのようなバリューを提供しているのかなどを深掘ると市場の把握の勉強となり新しいサービスの気づきとなるのでは無いでしょうか?また直近で決済関連のサービスがどんどんリリースされているのでそちらの解析も進めていきます。それでは、良いお年を。