作成日:2019.05.22  /  最終更新日:2020.03.28

個人が気軽に営業代行して副業できる「Kasooku(カソーク)」

kasooku

Kasooku(カソーク)のお勧めポイント

RECOMEND POINT
  • 営業の副業人材に特化したマッチングプラットフォーム
  • 個人が気軽に営業して副業できる
  • 企業側はリスクなく営業代行してもらえる

Kasooku(カソーク)とは?

Kasooku(カソーク)は営業系の副業人材を募集したい企業が募集案件を掲載し、営業したいユーザが応募するサービス。

企業はインセンティブとしてサービスやプロダクトの提供、オリジナルTシャツなどのノベルティといった金銭以外のモノを設定することもできる。

企業の募集案件に応募して提携した後、ユーザが周りの友人に紹介し、友人が契約または申し込みをすることにより、ユーザにインセンティブが入る仕組み。

どんな募集案件があるのか

2019/05/22時点で公開されている案件の中で、報酬額が明示されている案件のみ一部リストアップした。

  • 10,000円/1件東京ガールズコレクションの協賛企業の獲得
  • 100,000円/1件MixChannel開催のモデルコンテストイベントの協賛企業の獲得
  • 10,000円/1件ひかり回線の電話営業
  • 100,000円/1件実店舗のMEO対策(Googleマップ上位表示)の営業代行
  • 利益の15~50%映像制作案件の営業代行
  • 10,000円/1件Web制作・運用に関する営業代行
  • 50,000/月広告主・代理店向けにアプリ広告の営業

報酬は比較的高額な印象を受けるが、IT系の領域だと専門知識が必要になるため、全くの素人では難しいと考えられる。またビジネス系の案件が多いため、友達と言っても会社を経営している人や決裁権がある人が対象になりそうなので、果たしてどれくらい紹介の余地があるのか気になるところ。

また報酬額は応相談としている所が多く、会員登録して直接やり取りしないと報酬額がわからない募集が一定数存在する。

ターゲットユーザ層

ユーザ側


・特定のスキルがないものの人脈がある
・営業マンでお金を稼ぎたい
・スポットで副業をしたい


企業側


・リスクなく営業代行できるツールを探している
・営業部の人員が足りないので一時的に補填したい
・自社のファンを増やしたい

Kasooku(カソーク)の費用・料金体系

営業するユーザ側は完全無料で、企業から月額課金を貰う仕組み。

営業代行して欲しい企業は募集ページを作成した後、応募してきたユーザの個人情報を5名以上閲覧する際に、初めてお金がかかる仕組みとなっている。確か採用サイト「Wantedly」もこのビジネスモデルになっていた記憶がある。

詳しい料金体系は以下のようになっている。

トライアルレギュラーエンタープライズ
費用無料5万円50万
個人情報閲覧5名無制限無制限
管理者権限3つ無制限無制限
募集作成代行××ライター専属作成
サポートメール電話+メール専属サポート
トップ掲載××
レギュラープランは6ヵ月契約で6万、12ヵ月契約で5万、24ヵ月契約で4万と変動する。金銭以外のインセンティブも設定できるが、金銭を支払う場合はその分が実費で発生する。

このビジネスモデルの良い所は、掲載企業(募集ページ)を増やす敷居が非常に低い所だ。一部の機能を制限して有料化すると解放されることを「フリーミアム」と呼ぶが、無料なので企業数を集めやすく、募集ページ数が多くなれば営業代行したいユーザを集めやすく、ユーザが集まれば企業の月額課金へのシフトが進む、といった流れだ。

個人が営業代行できる「Saleshub」という似たようなサービスがあるが、こちらは完全成果報酬型となっている。アポまたは契約が取れた段階で企業側は報酬額の35%を運営側に支払う仕組みなので、企業はリスクなく運用しつつ、運営側は企業数の確保のハードルが低いというメリットがあるものの、アポまたは契約まで監視・把握する必要があり、売上が安定しづらいという側面がある。

月額課金型のサービスは解約率という指標が存在するものの、一度軌道に乗ればスケールさせやすく、またスケールさせるための広告費も算出しやすいメリットがあり、上場しているサービスだと、食べログ・クックパッド・Wantedly・NewsPicks・Sansan などが成功例として挙げられる。

企業側はインセンティブをサービスやプロダクト、ノベルティなどにすることができるようだが、営業マンが金銭以外のインセンティブを欲しがるのか、その企業が好きだからという理由でクラウドファンディングのように応援という気持ちで営業代行をする人が本当にいるのか、非常に疑問が残る。

執筆者の所感

2018年の副業解禁、2019年の働き方改革でますます副業が注目される昨今。最近ではトヨタの社長が「終身雇用は難しい」と発言をし、超優良企業でさえ企業が一生守ることを約束できない現在、副業せざるを得ない時代が到来すると予測されている。

従来フリーランスや副業というワードは、どうしても制作・開発といった手に職がある人材を対象としていることが多かったが、個人が気軽に営業代行できるサービスが流行れば、多くの営業マンが会社に属しながら、休日や就業時間後に営業代行をし、制作系はクラウドソーシングで仕事を受け、マネジメント系はスポットコンサルができる「ビザスク」でアドバイスをする、という掛け持ちだらけの未来になるかもしれません。

友達を自分の会社で働くように勧める「リファラル採用」というワードのように、友達に商品・サービスを勧める「リファラル営業」が今後もっと一般に浸透すれば、人材難の昨今、活用していく企業が増える可能性があります。

「リファラル営業」とかっこいい響きのワードで言っていますが、実態は友達を使って報酬を得るという実態なので、マルチと言われないように気をつける必要があります…。

運営会社情報

会社株式会社ドゥーファ
代表一戸 健人
資本金6,068万円
設立年月2017年9月
会社URLhttps://dofa.jp/
MORII RYOJI

MORII RYOJI

士業に特化したホームページ制作会社オルトベースの代表。24歳の頃に何か面白いWebサービスを開発するため、自分自身の忘備録としてスタートアップのビジネスモデルをまとめ始めたのが「WebFolio」で今年で5年目。何かあれば気軽にFacebookから連絡してください。

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