Woman&Crowdとは?
Woman&Crowdは、女性限定のクラウドソーシングサービスで、 サイバーエージェントグループ・株式会社STRIDEが運営している。 仕事をしたい女性と、仕事を依頼したいクライアントをマッチングさせ、 発注、納品、決済、すべてがオンライン上で完結できる。アンケートやデータ入力などの単純作業を大量に発注したり、翻訳やデザインなどの専門性の高い仕事を依頼することもできる。
ターゲットユーザ層
リモートワークをしたい主婦
Woman&Crowdの費用・料金体系
基本的にクラウドソーシングのビジネスモデルは、仕事を依頼する側が無料で、仕事をしたい側に報酬が支払われる際に手数料が掛かる仕組み。Woman&Crowdでは、この手数料を15%としている。
Woman&Crowdの導入事例
2016年7月に発注元企業は延べ3600社を超えた。
当時のユーザーの個人ブログから、以下のような仕事があったことがわかる。
- アンケート回答
- ライター(キュレーションや体験談)
- EC業務(BUYMAの商品登録など)
- 覆面調査員
20代後半~40代前半が中心、全体の6割を子育て中の女性が占める22万人がユーザー登録していた。
執筆者の所感
2013年12月19日より「mama&crowd」としてローンチし、2014年10月1日に「Woman&Crowd」へリニューアルし、女性の就労支援に特化した。
単なる副業や小遣い稼ぎとしてではなく、女性の新しい働きを支援することをコンセプトとしている。仕事の依頼は主婦層を特化にしているということもあり、データ入力やアンケート、記事作成などが多い。 サイバーが運営していることもあり、Amebaから主婦層をこのサービスに送客することができるので、集客面では非常に強い。
クラウドソーシング業界最大級のランサーズがテレビCMを決行したとのことで、今後より「クラウドソーシング」が世間一般に認知され、全体のユーザ層が増加することが考えられる。
最近様々な企業がクラウドソーシングのサービスを始め、競合が相次いでいる中、「ランサーズ」がトップを維持するのか、手数料が安い「クラウドワークス」や、主婦に特化したこのサービスが追い越すのか、非常に気になるところ。
その後..
アメブロユーザー向けのメルマガで集客していたのだが、「アメブロユーザーの主婦の志向性」と、単純作業と言えども「一定の品質が求められるジョブ」にはミスマッチがあったのではないかなと思う。
実は筆者は主旨的には当サービスと非常に近い、「在宅ワークをしたい主婦の方」×「人手が足りないので短時間・フルリモートでも手伝ってほしい企業」をマッチングさせる事業に取り組んでいたことがある。
そのときにも、働くことの期待値についてユーザー(リモートで働いてみたい主婦)とクライアント(リモートワーカーへの発注がはじめての企業)の乖離が発生し、プラットフォーマーとして支援する会社(サイバーエージェントや筆者の会社)にかなり負荷がかかっていた。
主婦に特化したクラウドソーシングという観点でうまくいっている印象があるのは2015年に開始されたママワークスである。
運営しているアイドマ・ホールディングス社はゴリゴリの営業会社である。ママワークス掲載求人もテレアポが多い。実際、テレアポは短時間集中と親和性が高く、ユーザーの期待値とマッチしていたのだ。
なんとなく、営業は外で働くもので、マーケティングや事務は家で(楽に)できると思われがちだが、このようなサービスでは「双方の本当の期待値」を捉えることが大切だろう。
ちなみに、Woman&Crowdこそ撤退に終わったものの、責任者の石田裕子氏はその後サイバーエージェントの執行役員となり、2025年現在は専務執行役員だ。ポスト藤田の一人とも目されている。
キクシルの伊香賀氏がその後タップルの本部長を務めていることを知ったときにも思ったのだが、サイバーエージェントは事業を作りながら人を作る会社だ。
事業は終了することもあるが、人は終わらない。
運営会社情報
会社 | 株式会社サイバーエージェント |
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代表 | 藤田 晋 |
資本金 | 7,203百万円 |
設立年月 | 1998年3月 |
会社URL | https://www.cyberagent.co.jp/ |